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コラム

e-文書法とは?タイムスタンプの役割もご紹介

WRITER
石井 慶
シヤチハタ株式会社 システム開発部 開発4課課長
1994年入社。入社5年後電子印鑑を共同開発したアスキー・ネットワーク・テクノロジー社に出向し何も知らなかったITの基礎を学ぶ。現部署に異動後、業務改革を実行する企業に寄り添う毎日を送っている。

働き方改革や新型コロナウイルス感染症によるリモートワークの増加に伴い、書類や押印の電子化の気運が高まっています。しかし、書類の電子化には守らなければならないルールが存在することを知っている方は少ないのではないでしょうか。ただスキャンをして保存するだけでは、電子書類としては認められないのです。本記事では、書類の電子化を進めるにあたって、知っておくべきe-文書法の概要や電子帳簿保存法との違いをご説明します。

e-文書法とは

e-文書法は2005年に施行された法律で、これまで紙書類での保存が義務付けられていた文書や書類について、電子書類での保存を認めるために制定されました。電子化をすることで、紙書類の印刷や製本、ファイリングの作業や保管スペースを削減することができます。また、膨大な量になっても、検索がしやすいという効果もあります。書類の電子化はコストや工数の削減などメリットが多いといえるでしょう。
電子化するにあたっては、次の段落で説明する要件を満たす必要があります。

e-文書法の要件

電子化するための要件は、書類の種類や性質により異なり、それぞれ関連する府省令などによって定められています。その前提として、経済産業省によって「見読性」「完全性」「機密性」「検索性」の4つの技術要件が定められています。なお、この4つの技術要件のすべてを満たす必要があるわけではなく、「見読性」以外は書類の種類によって要否が異なります。
それぞれの要件について、具体的に求められる内容を確認しましょう。

見読性

電子化した文書をパソコンやディスプレイで表示したり、プリンターで出力した際に、その内容が明瞭に確認できる状態であることが求められます。明瞭に確認できる状態の目安として、スキャンの際に256階調かつ150dpi以上で読み取りを行うとよいとされています。

完全性

電子化された書類について、保存義務期間中に内容の改ざんや滅失をしないように抑止する措置が取られていることが求められます。また、内容が変更されたり消去されたりした場合は、実際にそのようなことが起きたのかどうかと、その変更内容がわかるようになっていなければなりません。

機密性

許可を得ていない人物がアクセスできないように、不正アクセスを抑止する対策を講じる必要があります。具体的には、個人別のIDやパスワードの設定や、それに基づいた閲覧履歴の記録などを行い、第三者が容易にアクセスできない状態にしなければなりません。

検索性

電子化された文書について、必要な時に検索してすぐに情報を引き出せるように、わかりやすく体系的に保存されていることが重要です。電子文書を有効に活用できるよう、文書名のネーミングやフォルダの配置について、ルールを設けて運用することなどが必要となります。

e-文書法と電子帳簿保存法との違い

文書の電子化に関する法律には、e-文書法の他に電子帳簿保存法というものがあります。この二つの違いは何でしょうか。

e-文書法

e-文書法は一つの法律名ではなく「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」と「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」の2つの法律の総称です。電子化が認められている文書は、契約書や紙カルテ、建築図面など内容が多岐にわたります。内容によってその文書を管轄する省庁も異なるため、各書類の詳細な要件は各省庁で制定します。電子化をすることを容認する、という大枠については、一括でe-文書法で制定を行いました。
なお、詳細の要件については、内閣官房IT担当室が作成した「e-文書法によって電磁的記録による保存が可能となった規定」から一覧で確認することができます。

参考:https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/others/syourei.pdf

電子帳簿保存法

電子帳簿保存法は、国税庁が管轄する法律です。会計帳簿や国税関係書類の電子化容認と電子化にあたっての規定が定められています。e-文書法よりも7年早く、1998年に制定されました。1998年の制定時は、始めから電子データとして作成した文書のみが対象で、紙書類をスキャンして保存することは対象外とされていました。しかし、2005年のe-文書法制定に伴い、契約書・注文書・請求書・納品書などについては、スキャンして電子書類化することも認められるようになりました。

参考:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sonota/01.pdf

電子化に必要なタイムスタンプと電子署名とは

コストや工数の削減などメリットの多い電子書類ですが、紙書類と比べて作成日時の改ざんがしやすい、作成者の特定が難しいなどの懸念もありました。これらの懸念を解消する機能が、タイムスタンプと電子署名です。タイムスタンプで日時を、電子署名で人の特定をすることができるようになります。これらの機能は、専用のサービスを利用することがセキュリティ上安全です。

シヤチハタの提供する電子文書への署名サービス「ドキュサイン」では、利用者のIPアドレスやアクティビティを収集し、時刻タイムスタンプを記録します。さらに、ドキュサインの電子署名は、米国の連邦電子署名法とUETAのほか、識別および信頼サービス(eDAS)に関する欧州連合法令No 910/2014を含む、国際法と法令に準拠しており、法的にも有効です。無料トライアルも受付中なので、この機会にぜひお試しください。

▶ドキュサインの詳細はこちら

電子化に着手して、柔軟な働き方を

働き方改革のため、国は電子署名の条件緩和(2015年)や、スマートフォンで撮影した画像の容認(2016年)、キャッシュレス決済のデータの証憑化(2020年)など、電子化をしやすいように改正を続けてきました。しかし、これまでは導入コストや今までのやり方を変えることの手間から、電子化に積極的ではない企業も多く、なかなか電子化は進みませんでした。そんな中、新型コロナウイルス感染症により、働き方を大きく変えざるを得ない状況となりました。突然働き方が大きく変わってしまうほどの出来事を経験した私たちは、今後どのようなことが起きても柔軟に対応できるように、準備をしておくべきではないでしょうか。

電子承認のメリット・デメリットについて詳しく知りたい方はこちら