Shachihata Cloud DXコラム 電子印鑑の作成で業務効率化を実現!無料ソフトから有料ソフトまで、おすすめのサービス紹介
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電子印鑑の作成で業務効率化を実現!無料ソフトから有料ソフトまで、おすすめのサービス紹介

リモートワーク推進にあたり、電子印鑑を作成する企業が増えています。これまでオフィスでの作業に限定されていた押印業務が、電子印鑑の導入で場所の制約が無くなり、柔軟な働き方が実現できます。本記事は電子印鑑のおすすめソフトと電子印鑑のメリット、さらに企業に導入する際にはどう使うべきかをご説明いたします。

電子印鑑とは

ビジネスパーソンにとっては身近な存在となりつつある電子印鑑ですが、まだ導入していない企業の方にとっては、「どんなシーンで使えるの?」という疑問もあるのではないでしょうか。
主に電子印鑑が使われるのは、次のようなシーンが想定されます。

・メールで回ってきた社内回覧の押印
・メールで送られた契約書・書類への押印

このように使い方としては、普通の印鑑と差異はほとんどありません。しかし、普通の印鑑にありがちな、「メールで送られた書類をプリントアウトし押印、スキャンして返信」といった煩わしさがないのが特徴です。電子印鑑には、大きく分けて2つの種類があります。

画像データのみの電子印鑑

まず1つ目は、印影のみのいわゆる「画像データ」としての電子印鑑です。容易に複製することができるため、「三文判」のような存在です。無料で製作し、気軽に使用できるため、オフィスに限らずプライベートなシーンやSNSで使用することができます。

識別情報の付与された電子印鑑

2つ目は、印影の画像データと併せて、「いつ」「誰が」「どの文書に押したのか」などの識別情報が付与される、セキュリティ性の高い電子印鑑です。このタイプは、有料である場合がほとんどです。
パソコン内の書類に押印できる、という点を踏まえれば、画像データのみの電子印鑑も確かに「電子印鑑」です。しかし、セキュリティの保持が求められるビジネスシーンでは、「いつ」「誰が」「どの文書に押したのか」がわかるのは重要なポイントでしょう。そのため、ビジネスで使用する場合は、セキュリティが堅固な識別情報のある電子印鑑を使用することをおすすめします。

▼電子印鑑について詳しく知りたい方はこちら

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電子印鑑を作成するメリット・デメリット

企業にとってポピュラーな存在となりつつある電子印鑑。なぜ、多くの企業が電子印鑑の導入に力を入れるようになったのでしょうか。
その理由は、電子印鑑には普通の印鑑にはないメリットが多くあるからです。

電子印鑑を作成するメリット

電子印鑑を導入すると、主にコストや時間の削減やセキュリティの向上などの効果が見込めます。詳しくご説明いたします。

取引先との契約業務の効率化

電子印鑑は社内回覧書類だけでなく、取引先とのやりとりにも使用できる場合があります。これまでは外出先で取った契約は、一度会社に戻って契約書に印鑑を押し、再び相手先に出向くといったワークフローが発生していました。電子印鑑を使用すればその場での契約も可能になり、取引先を待たせることもありません。取引先も自社の業務効率化に貢献してくれる企業に対して、好感を持ってくれるのではないでしょうか。

ペーパーレス化

電子印鑑の導入によって、電子文書でのやり取りになるため、紙書類が不要になります。ペーパーレス化はコスト削減だけでなく、オフィス自体をすっきりさせ、オフィスデザインにも貢献します。若い世代にとってオフィスデザインは重要なポイントですので、採用力強化・離職率低下にも役立つでしょう。

▼ペーパーレスについて詳しく知りたい方はこちら

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電子化が推進できる

電子印鑑の有料ソフトを導入すると、多くの場合はペーパーレスで完結できるように電子文書の作成や保管の仕組みも付帯しています。そのため、電子印鑑の導入をすれば、押印の電子化だけではなく、契約の締結や社内書類の回覧、その保管まですべてを電子化することが可能になります。

書類のセキュリティ強化

識別情報の付与された電子印鑑では、「いつ」「誰が」押印したかなどの情報が残るため、押印した書類の不正改ざん防止や流出防止に効果があります。セキュリティ面の強化は、企業にとっては常に重要な課題ですが、電子印鑑を取り入れることで、抱えている問題や不安が解決される可能性もあるでしょう。

▼電子印鑑のセキュリティについて詳しく知りたい方はこちら

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電子印鑑のデメリット

セキュリティ・手軽さが魅力であり、メリットが豊富な電子印鑑ですが、デメリットを挙げるとすれば、「導入コストがかかる」という点です。
無料の電子印鑑を作成するという方法もありますが、よりセキュアな環境で使える電子印鑑を選ぶのであれば、導入にはある程度の費用がかかります。
しかし、電子印鑑の利用に伴い、ペーパーレス化や作業の効率化、生産性の向上ができることを考えると、長い目で見ればデメリットを上回るメリットが受けられるといえます。

電子印鑑の作成方法(入手方法)

電子印鑑は、無料で作る方法と有料で作る方法があります。
それぞれについて、詳しくご説明いたします。

無料ソフトで電子印鑑を作る方法

電子印鑑を無料で作るには、Officeソフトなどで自作する方法と、電子印鑑作成用のソフトを使う方法の2つがあります。どの方法でも簡単にすぐ作れて使い始められるのは大きなメリットですが、見栄えを整えるのが難しかったりセキュリティ対策がされていなかったりするので、ビジネスで使う場合は事前に確認が必要です。

Officeソフトなどで自作する方法

Wordで印鑑にしたい文字を、任意の色で入力→「挿入」の「図形」から印鑑の輪郭を選ぶ→「図形の書式設定」から「塗りつぶしなし」を選択し、次に色を決める→最初の文字を図形で囲み完成

他にも、実際の印鑑の印影を写真撮影→スキャンしてパソコンに取り込む→画像編集ソフトで背景透過加工をする、という方法もあります。

Web認印

ブラウザで手軽に作れる、電子印鑑作成サイトです。
日本で多い苗字、上位1万姓が登録されています。登録外の苗字ですと、同サイトでは電子印鑑を作成することはできませんので、ご注意ください。選べるのは書体・大きさ・色だけのシンプルなものです。
急ぎで作りたい、試しで作ってみたい、という方はこちらがお手軽です。

参考:http://www.hakusyu.com/webmtm/

Excel電子印鑑

こちらは、Excelのアドインとして配信されている電子印鑑作成ツールです。
既存で「社外秘」や「重要」など、オフィスでも使用頻度の高い印鑑が登録されているほか、オリジナルデザインも作成可能です。

参考:https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/excelstamp/

▼電子印鑑をExcel(エクセル)で作成する方法について詳しく知りたい方はこちら

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▼スマホでの電子印鑑の活用方法について詳しく知りたい方はこちら

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スマホで電子印鑑

スマホで電子印鑑を作成できるアプリです。
丸以外にも、日付入り、角印なども選べ、フォントも毛筆や新聞風などユニークなデザインを揃えています。作成した印鑑は画像をスマホの写真フォルダに保存でき、PDFファイルで使用可能です。
また、iOS対応のみの仕様となっております。

参考:https://apps.apple.com/jp/app/スマホで電子印鑑/id1422917849

▼電子印鑑をPDFで作成する方法について詳しく知りたい方はこちら

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有料ソフトで電子印鑑を作る方法

続いて、電子印鑑を作成できる有料のおすすめサービスをご紹介いたします。高いセキュリティが担保できるなどのメリットがあるため、ビジネスで使うのであれば有償で作ることをおすすめします。多くのソフトが発売されているので、クラウド型のソフトとして有名な3つをご紹介いたします。

電子印鑑GMOサイン

GMOインターネットのグループ企業が運営するサービスです。全世界で電子証明書や電子認証サービスを提供しているGMOグローバルサインと連携しており、セキュリティは十分に担保されています。有料版は1プランのみで、他社ではオプション扱いの機能がデフォルトでプランに入っています。

クラウドサイン

弁護士ドットコム社が運営するサービスです。
月額の固定費用+送信件数ごとの従量課金になっています。通信、保存ともに暗号化されているのでセキュリティ対策も充実しています。また、APIによってSalesforce、Slackといった外部サービスとAPI連携ができるので、電子化の仕組みを整えやすいでしょう。

Shachihata Cloud(シヤチハタクラウド)

朱肉なしの印鑑で有名なシヤチハタが運営する電子印鑑サービスです。
電子印鑑の利用者を管理する機能を備えることからセキュリティ性が高く、有料版の企業向けのソフトとして普及しています。
1ユーザー110円(税込)から電子印鑑を利用することが可能です。印影デザインもフルオーダーが用意されており珍しい苗字や外国人でも心配ありません。角印も作成できます。
印鑑を押すことで、誰がどの文書に押印したのかも明確にできるため、印鑑の悪用も防げるでしょう。オフィスで使うのであれば安全性の高い同ソフトがおすすめです。

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電子印鑑の法的効力

ここで改めてですが、電子印鑑の法的効力について触れておきます。

まず、電子・書面に関わらず基本的に契約は両者の合意によって成立します。そのため、究極的には口頭のみでも契約は成立してしまいます。
しかし、ビジネスを行っていく上で、口頭のみで契約を成立させてしまうと、後から言った言わない、と無駄な論争が生まれてしまう可能性があります。そのため、民事訴訟法228条4項で「私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する」と定めて印鑑の法的効力を認めているのです。
電子契約でも同じことが起きるため、電子署名法3条によって電子署名に法的効力があると定めています。ただし、どんな署名でも法的効力を認められるわけではなく、適正な管理などをしていないと、法的効力は認められません。常に最新の法律に対応した電子署名を用意するのは、自社内のシステムだけは限界があります。有料の電子契約専用のソフトを使用することが望ましいでしょう。

電子帳簿保存法への対応も重要

電子印鑑の導入は単なる業務効率化を超え、コンプライアンス遵守のためにも重要な役割を担うようになりました。特に重要なのが、電子帳簿保存法への適応です。

電子帳簿保存法とは

 電子帳簿保存法とは、企業が取引や会計に関する資料を、一定の要件のもと電子データとして保存することを認める法律です。これまで複数回の改正が行われおり、大きな節目となったのは2022年1月の改正です。この改正では、電子データ化された文書の改ざんを防止し、文書の「真正性」を担保することを目的として、電子取引で行われる請求書や領収書などの電子保存が「義務化」されました。2年間の猶予期間を経て、2024年1月1日より完全義務化となっており、違反した企業に対しては罰則が科されるようになっています。

電子帳簿保存法の要件

 電子帳簿保存法に準拠するための要件は下記の通りです。

電子データのまま保存する

電子帳簿保存法では、企業が取引先と対象の帳簿を電子データとして授受した場合、そのまま電子データを保存し続けることが求められています。2022年改正の電子帳簿保存法により、電子データで受領した請求書は、紙に印刷して保存することが認められなくなっています。

真正性の確保

真正性とは、保存された電子データが改ざんされていないことを保証する要件です。電子署名やタイムスタンプの利用、改ざんや削除ができない、もしくは改ざんや削除をしたことが履歴として確認できることが必要です。真正性を確保するための機能を備えたシステムを導入することが望ましいと言えます。

電子帳簿保存法と電子印鑑の関係

電子帳簿保存法においては、電子印鑑による押印の有無は定義されていません。ただし、上述した通り、訂正・削除の履歴を残し、文書の真正性を確保する必要があります。電子帳簿保存法に対応するためには、押印だけでなく、法律で定められている真正性を確保する機能を持つシステムで電子データを保存することが重要です。有料の電子印鑑ソフトやサービスでは、電子帳簿保存法の要件を満たせるものがありますので、選択肢のひとつとして検討することも大事です。

電子印鑑ソフトの選定ポイント

自社の電子化の目的を叶えられるか

有料の電子印鑑ソフトには、電子印鑑の作成以外にも、様々な付帯機能がついています。その最たるものが、電子印鑑の信頼性に対する機能です。電子化したい書類の重要度によって、求められるセキュリティレベルも変わりますが、高いセキュリティレベルを担保するための機能はソフトによっては付帯していない可能性があります。しっかりと電子化したい書類を洗い出した上で、それを電子化できるソフトを選ぶようにしましょう。

使い続けられるコスト感であるか

電子印鑑の有料ソフトを導入する場合、使用する人数や印鑑の個数に応じてランニングコストがかかることがあります。一つひとつは少額であっても、積み重なって払い続けた場合、高額になることも考えられます。導入時のコストだけではなく、ランニングコストまで含めて検討しましょう。

電子帳簿保存法に対応しているか

有料の電子印鑑ソフトには、電子帳簿保存法の要件である、電子データのまま文書を保存できることと、訂正・削除の履歴を残し、文書の真正性を確保できるものがあります。コンプライアンス遵守のためにも、電子帳簿保存法の要件を満たせるものを選ぶことが重要です。

Shachihata Cloudでリモートワークの実現や業務をもっとスムーズに

電子印鑑を作成する大きな理由は、ワークフローの時間短縮を始めとする業務効率化の実現ではないでしょうか。
印鑑が保管されているオフィスでの作業に限定されていた押印業務が、電子印鑑により外出先でも行えるようになり、リモートワーク導入などの柔軟な働き方が実現できます。
単純に「簡単に手軽に電子印鑑を使いたい」と無料ソフトの利用を始める前に、想定される押印業務から自社にとってどのような電子印鑑が実際の運用に相応しいのかを確認してから、作成について検討すると良いでしょう。
Shachihata Cloudは有料ソフトですが、無料トライアルがあるので、実際に使用してからコストをかける価値があるのかを考えることができます。また、基本的な機能以外は、使用したい機能のみをオプションとして追加していく形式なので、自社専用にカスタマイズされたソフトにすることができます。まずは無料トライアルから始めてみてはいかがでしょうか。

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Shachihata Cloud(前:パソコン決裁Cloud)とは?サービス名に込めた想いと機能について

WRITER
石井 慶
シヤチハタ株式会社 デジタル認証事業部 部長
1994年入社。入社5年後電子印鑑を共同開発したアスキー・ネットワーク・テクノロジー社に出向し何も知らなかったITの基礎を学ぶ。現部署に異動後、業務改革を実行する企業に寄り添う毎日を送っている。
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