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コラム

企業のコスト削減の優先順位は?利益最大化のために見直すべきコスト

WRITER
石井 慶
シヤチハタ株式会社 システム開発部 開発4課課長
1994年入社。入社5年後電子印鑑を共同開発したアスキー・ネットワーク・テクノロジー社に出向し何も知らなかったITの基礎を学ぶ。現部署に異動後、業務改革を実行する企業に寄り添う毎日を送っている。

企業の利益を伸長させていくためには、コスト削減への取り組みは避けては通れません。利益は「売上−コスト」で成り立っており、コスト削減によってより確実に利益を創出することができます。

コストの種類には電気代や水道代といったエネルギーコスト、コピーなど事務用品にかかるオフィスコスト、人件費を代表とするオペレーションコストの3種類がありますが、どのコストの削減効果が高いのでしょうか。また、すぐに削減への取り組みに着手できるのはどれでしょうか。

取り組みの優先順位としては、「すぐに実行でき、効果の高い施策」から着手し、その次に「すぐに実行でき、多少の効果が見込める施策」、最後に「すぐには実行できないが、効果の高い施策」へと段階的に実施していくことがおすすめです。具体的には、人件費の削減が効果としては大きいはずですが、社員の人生に与える影響が大きく慎重を要するため、順番としてはコピー代などオフィスコストの見直しから着手するのがよいでしょう。

比較的簡単にコスト削減できる施策7選

まずは比較的実行に移すのが簡単なコスト削減施策を7つご紹介します。エネルギーコストとオフィスコストの削減が中心となりますので、皆さんの会社でも早速試してみてください。

ペーパーレス化によるコピー代の削減

フルカラーで印刷をしている会社は減ってきているかと思いますが、会社のパソコンの印刷設定をモノクロ印刷、両面印刷に変えることで、コピー代を削減できます。今では資料の共有はデータで行えますので、紙の資料の配布は思い切って禁止にするなどでも高い削減効果につながるでしょう。

印刷に一度失敗した裏紙の利用をする会社もあるかもしれませんが、情報漏洩リスクの観点から、あまりおすすめできません。それよりもペーパーレス化を推進する方法の検討へ舵を切りましょう。

パソコンの電源など電気代の削減

パソコンやモニターの電源を付けっぱなしのままで帰宅してはいませんか。使用していない時間帯の電気は可能な限り節約するルールを作り、徹底させましょう。基本的なことではありますが、使っていない部屋のエアコンや電気は必ず消すことも大切です。ポスターを貼るなどで社員に節約の意識を植え付けるようにしていきましょう。

通信費の削減

全社員に電話機を配布している場合、本当に全員必要かどうか見直しをしてみてはいかがでしょうか。あまり電話のかかってこない部署なら、部署や課、グループに1台でもよいのかもしれません。また、内線での通話が多く、外線がほとんどかかってこないのであれば、Skypeなど無料通話ができる仕組みの導入を検討してみるとよいでしょう。

郵送や宅配便で送っている書類やデータについても、メールやオンラインストレージなどによる送付に代替できないか見直しをしてみましょう。代替できるのであれば郵送代のみならず、郵便物を用意するための時間も節約になります。見積書や請求書も会社によってはデータ送付でよい場合があります。取引先の状況に合わせてデータ化も検討しましょう。

交通費の削減

出張が多い方は、交通費だけで大きなコストがかかります。社内同士やパートナー企業との打ち合わせなどは、TV会議で代替可能であればそのほうがコスト削減になり、かつ移動時間もなくなって一石二鳥です。お客様対応は対面でなければならない場合もあると思いますが、本当に対面が必要か今一度検討してみましょう。

また、通勤定期券を1ヶ月単位で支給しているようであれば、6ヶ月単位に変更してみてはいかがでしょうか。社員数が多いほど削減効果が生まれます。タクシー代についても、事前申請するフローに変更すれば、無駄遣いを削減できます。

車両費の削減

営業車などを保持している企業は、保険料や燃料費などの維持費がかかります。カーシェアリングやカーリース、頻度によってはレンタカーの利用を検討することで、コスト削減につながる可能性があります。それぞれ利用した場合にかかるコストを試算してみましょう。

接待費などの削減

最近では接待の規制が厳しくなってきたこともあり、昔ほど過剰な接待は行われないようになりました。可能であれば時代背景を理由にそうしたお付き合いを見直したり、お中元やお歳暮を送る風習についても見直してみましょう。

残業代の削減

残業代はオペレーションコストに含まれ、削減効果が高い分野になります。漫然と残業をしている場合は、定時退社を促す取り組みとしてノー残業デーを設定してみてはいかがでしょうか。早く帰らなければならないことを事前に想定できれば、その日行うべき業務を整理し、時間内に終わるよう社員それぞれが工夫するようになります。

残業する場合は事前に申請を義務付けることも検討しましょう。まずは時間がコストである認識を社員に持ってもらい、無駄な時間を作らない意識を浸透させることが大切です。

コスト削減意識を社内に根付かせるには?企業文化の作り方

ここまで具体的な取り組みをみてきました。しかし、コスト削減に取り組むにあたって最も気になる点は、それが会社に定着するのかどうかではないでしょうか。このようなコスト削減は、会社全体で取り組まないと効果が上げられず、あまり意味がありません。削減している状態が当たり前という状況を作る必要があります。

コスト削減意識を社内に根付かせるためには、まず目的を明確にし、社員へ共有して正しく理解してもらうことが必須といえるでしょう。冒頭で紹介したように、企業の利益を生むために必要で、巡り巡ってそれは自身に還元されるものであることが伝われば、社員も積極的に取り組むようになるでしょう。

また、組織の要となるマネージャークラスが率先して行うことも必要です。社員一人ひとりが意味を理解し、上司も実践していれば、徐々に会社の文化として浸透していきます。

社員の意識については以上の通りですが、社内でこれまで当たり前のように行われていた業務フローにも着目しましょう。業務フロー改革の基本的な考え方としては、今まで人が行ってきた作業を、システムの力を借りることで効率化し、本来集中すべき業務に邁進できる環境を作っていくことになります。

たとえば勤怠や経理、決裁などの申請承認手続きといった、社員がほぼ毎日携わる手続きのフローをシステム化すると、大きな効果を上げられることが見込めます。抜本的な改革は拒絶反応を示されることもあるので、現在活用している仕組みと併用しながら徐々に実施していくことが望ましいでしょう。

コスト削減を推し進める際の注意点

コスト削減の推進にあたり注意すべきは、社員のモチベーションを落とさないようにすることです。コストカットと聞くとどうしても人件費の削減が連想されますが、それは最後の砦と考えましょう。またこれまで出ていた福利厚生費が突然出なくなったり、今まで経費でできていたことが急に「無駄」と言われるようになったりすると、社員の士気を下げかねません。「うちの会社は経営が厳しいのだろうか……」と必要以上に不安にさせてしまう可能性があります。

「収益を上げるため」という目的を理解させることが大切であり、社員が前向きに取り組めるように配慮し、コスト削減を推進していきましょう。取り組みによりいくらコストが削減できたのか、収益がどの程度確保できたのかを明示するとより効果的です。

また、業務フローのシステム化は重要ですが、複数のシステムが混在し結局管理はできずコストも嵩むのでは本末転倒です。なにか新しいツールを導入する際には費用対効果に加えて、社員にとっての使いやすさや管理責任者をどう立てるのかなど、事前に検討することが大切です。

社員のコスト意識改革で会社の利益最大化へ!

コスト削減は全社一丸となって取り組むことで高い効果が生まれます。まずは簡単に取り組めて効果の高いことから順番に、社員が前向きな気持ちで参加できるように注意しながら推進する方法を検討しましょう。