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コラム

電子契約の導入で印紙税を節税可能!電子署名でコスト削減

WRITER
石井 慶
シヤチハタ株式会社 システム開発部 開発4課課長
1994年入社。入社5年後電子印鑑を共同開発したアスキー・ネットワーク・テクノロジー社に出向し何も知らなかったITの基礎を学ぶ。現部署に異動後、業務改革を実行する企業に寄り添う毎日を送っている。

契約書には収入印紙を貼付するのが当たり前だと思っていませんか。電子契約なら、収入印紙を貼付して印紙税を納税する必要がありません。社内のコスト削減やペーパーレス化を推進したいとお考えの方は、電子契約の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
本記事では、電子契約に印紙税が課税されない理由や、電子契約導入によるコスト削減事例などをご説明します。

電子文書の信頼性を保証する電子署名とは

はじめに、電子契約を締結する上で欠かせない「電子署名」について簡単にご説明します。電子契約の導入を検討する際には、電子契約書の信頼性を保証するため、電子署名の仕組みを利用することが一般的です。電子署名とは、電子上で送受信する文書(以下、電子文書)に付与する署名のことです。電子署名には、署名が本人によるものかどうかや、改ざんされていないことを証明する情報が含まれており、なりすましや改ざん防止に有効です。

電子署名について詳しく知りたい方はこちら

印紙税とは

印紙税とは、一定金額以上の契約書や領収書を作成した際に納付する税金です。電子契約に印紙税が課されない理由を解説する前に、まずは印紙税の概要をご説明します。

印紙税の始まり

元々印紙税は、戦争による財政難を解決するため、1624年にオランダで誕生したと考えられています。戦費を調達する画期的な方法であったため、急速にヨーロッパ中に広まり、1873年に日本でも導入されました。

参考:http://fkeizai.in.arena.ne.jp/wordpress/wp-content/uploads/2015/01/zeimu_2017_05_1.pdf

印紙税の課税根拠

元々は戦費の調達方法だった印紙税ですが、現在はどのような課税根拠が考えられるでしょうか。2005年の国会答弁において小泉純一郎元首相は以下のように回答しています。

印紙税は、経済取引に伴い作成される文書の背後には経済的利益があると推定されること及び文書を作成することによって取引事実が明確化し法律関係が安定化することに着目して広範な文書に軽度の負担を求めるものである

引用:https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/162/touh/t162009.htm

小泉純一郎元首相の回答から、印紙税の課税根拠は、国の安定した法律により、国民が契約を締結し経済的利益を得ているからといえるでしょう。

印紙税の税額

印紙税の税額は、印紙税法によって文書の種類ごとに定められています。

詳しい印紙税の税額と課税文書については国税庁のWEBサイトから確認できます。

参考:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/inshi301.htm

印紙税の納付方法

原則として、印紙税は収入印紙により納付しますが、特例として税印押なつによる納付なども可能です。

・収入印紙による納付
課税文書に収入印紙を貼付することにより納付する方法です。詳しくは後述します。

・税印押なつによる納付
課税文書に課される印紙税をあらかじめ金銭で納付し、税印押なつ機で税印(納付完了の印)を押してもらう方法です。税印押なつ機を使用するため、税印押なつ機が設置されている税務署のみで請求が可能です。課税文書が大量にある場合に有効な方法といえるでしょう。

契約書のコピーに印紙税はかかるか

国税庁によると、印紙税が課される文書は「契約の成立を証明する目的で作成された文書」と説明されています。国税庁の説明から、業務で参照するためなどにコピーした契約書は、課税対象ではないことが分かります。ただし、契約当事者が押印したり、正本と相違がないことを印鑑や署名によって証明したりした契約書のコピーは課税対象になります。契約の成立を証明する役割のある契約書のコピーは、全て課税対象になるので注意が必要です。
コピーの一種として、パソコン上に紙の契約書を複製(スキャン・PDF化)する場面もあるかと思います。署名、押印、証明がないものは、契約書を複製(スキャン・PDF化)しても印紙税は課税されません。例えば、契約書の正本を複写機でコピーしただけのものや、ファックスや電子メール等により送信し、正本等は送付元に保存され送付先に交付されておらず、送付先で出力された文書、業務で参照するために紙の契約書を複製(スキャン・PDF化)したものなどがそれにあたります。

引用:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7120.htm

収入印紙とは

前章でも解説した通り、収入印紙とは、印紙税を納付する際に課税文書に貼付する証票で、切手のような形をしています。

収入印紙の貼り方

収入印紙を貼付する場所の明確な規定はありませんが、一般的に契約書1枚目の左上に貼付します。複数枚を貼付する場合には、収入印紙が重ならないようにします。手書きの領収書の場合は、貼付欄や右下に貼付します。
収入印紙を貼付した後は、収入印紙と書面にまたがるように押印します(消印)。消印はあくまで収入印紙の再利用を防ぐためのものなので、ゴム印やボールペンでの署名でも問題ないとされています。

収入印紙代は誰が負担するのか

収入印紙代は、一般的に課税文書の作成者が負担しますが、明確な規定はありません。しかし、契約書が2通必要な場合には、収入印紙も2通分必要になり、契約書の作成者が負担するべきなのか疑問に思う方もいるでしょう。1つの契約書を2社以上で作成した場合について、印紙税法第3条2には、以下のように記載されています。

一の課税文書を二以上の者が共同して作成した場合には、当該二以上の者は、その作成した課税文書につき、連帯して印紙税を納める義務がある

引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=342AC0000000023

印紙税は、連帯して納付すればよいため、片方が負担しても双方で折半してもよいとされています。トラブルを避けるためには、契約前に負担割合を確認しておくことが重要といえるでしょう。

収入印紙を貼り忘れた場合

収入印紙を貼付し忘れた場合には、納付しなかった印紙税の額と、その2倍の金額の合計を納付する必要があります。つまり、通常の3倍の過怠税を納付することになります。ただし、自主的に貼付し忘れを申告した場合は、1.1倍の過怠税に軽減されます。また、収入印紙に消印しなかった場合にも、消印されていない収入印紙代と同額の過怠税が発生します。一定金額を超える契約には、必ず収入印紙を貼付し消印することが重要です。

契約は収入印紙がなくても有効

印紙税の税額や、収入印紙を貼付し忘れた場合の過怠税を考えると、収入印紙を使用した契約は負担に感じる方も多いのではないでしょうか。実は、契約自体に、紙書類は必要ありません。2020年4月に改正された民法第522条に、契約に書面は必要がないことが明記されました。

契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない

引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089

電子契約は収入印紙が必要ない

このように、収入印紙を用いた契約のやり取りには様々な手続きが必要であり、費用がかかる上に手順が煩雑となります。そこで注目したいのが、電子契約による締結方法です。電子契約は、紙書類の削減や印紙税の節税に加え、セキュリティを担保し契約を締結できます。

電子契約に印紙税が課税されない理由とは

紙の契約書を作成した場合、収入印紙を貼付して印紙税を納める必要がありましたが、電子契約書を作成した場合は、印紙税は課税されません。非課税の理由は、印紙税法の解釈にあります 。

紙の契約書は印紙税を納める必要がある

先ほど、印紙税は契約書や領収書などを作成した場合に課税される税金だとご説明しましたが、課税対象となる文書(以下、課税文章)には以下のようなものがあります。


参考: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7140.htm

印紙税が課税されるのは課税文書となる「用紙」だけ

印紙税法基本通達第44条では、課税文書について以下のように記されています。

法に規定する課税文書の「作成」とは、単なる課税文書の調製行為をいうのでなく、課税文書となるべき用紙等に課税事項を記載し、これを当該文書の目的に従って行使することをいう。

引用: https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/inshi/inshi01/07.htm

課税文書は「用紙等」に作成した文書であると明記されており、紙書類でない電子文書は課税対象に含まれないと解釈できます。

「用紙等」の「等」という表現が曖昧であり、本当に不要なのかどうか不安を抱かれるかもしれません。しかし電子文書に印紙が不要となる根拠は、国税庁や政府の見解としても示されています。

国税庁も政府も、電子契約では印紙税は不要と回答

2008年に国税庁に対し「電子契約は印紙税の課税対象か」という照会がありました。国税庁は印紙税法基本通達第44条を引用し、以下のように回答しています。

注文請書の調製行為を行ったとしても、注文請書の現物の交付がなされない以上、たとえ注文請書を電磁的記録に変換した媒体を電子メールで送信したとしても、ファクシミリ通信により送信したものと同様に、課税文書を作成したことにはならないから、印紙税の課税原因は発生しないものと考える。

引用: https://www.nta.go.jp/about/organization/fukuoka/bunshokaito/inshi_sonota/081024/01.htm

国税庁の回答から、電子契約書を作成しても課税文書を作成したことにならず、印紙税は発生しないことがわかります。

また2005年の国会において、小泉純一郎元首相は印紙税に関する質問に対し、以下のように回答しています。

文書課税である印紙税においては、電磁的記録により作成されたものについて課税されないこととなるのは御指摘のとおりである。

引用: https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/162/touh/t162009.htm

小泉純一郎元首相の回答からも、電子契約書は印紙税の課税対象ではないことがわかります。

電子契約導入はコスト削減に繋がる

電子契約の導入はコスト削減に繋がります。第一に、契約書に貼付していた収入印紙を削減し、印紙税を節税できます。第二に、紙代やインク代など、契約書の印刷にかかっていた経費を削減できます。印紙税や紙代・インク代に多額の経費がかかっている企業は、電子契約の導入を検討するとよいでしょう。

電子契約によるコスト削減事例

株式会社Favyの事例

飲食店向けにデジタルマーケティングサービスを提供している株式会社Favyは、紙書類をもちいた顧客との契約プロセスを見直すため、電子契約を導入しました。電子署名システムには「ドキュサイン」を選定しています。電子契約を導入したことにより、資料の印刷や郵送などにかかっていたコストの削減に成功しました。今では営業チーム全員が電子上で契約を結んでいます。

参考: https://get.docusign.com/LP=1323?_ga=2.142450482.1672151798.1587543119-1277404874.1587446952

ソフトバンク・ペイメント・サービス株式会社の事例

オンライン決済や端末決済サービスを提供しているソフトバンク・ペイメント・サービス株式会社は、手作業で行っていた作業をペーパーレス化するため、電子契約を導入しました。電子署名システムには「ドキュサイン」を選んでいます。電子契約を導入したことにより、契約書の印刷や郵送などにかかっていたコストが削減されただけでなく、ファイリングなどの手作業が削減され、生産性向上に繋がりました。

参考: https://get.docusign.com/LP=1030

コスト削減について詳しく知りたい方はこちら

契約金額が大きい企業は電子契約の導入を優先して検討を

契約を電子化することにより、印紙税や経費などのコスト削減になることがわかりました。改ざんやなりすましに対しては、電子署名の導入が有効です。特に1件あたりの契約金額が大きい企業の場合、収入印紙にコストがかかっている可能性があります。多額の印紙税を納税している企業は、コスト削減の優先項目として電子契約の導入を検討してみてはいかがでしょうか。電子契約と合わせて電子署名を導入すると、セキュリティが強化されるでしょう。

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