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コラム

「2025年の崖」の概要を簡単に解説。IT人材不足に対抗するDXなどの基礎知識

WRITER
石井 慶
シヤチハタ株式会社 システム開発部 開発4課課長
1994年入社。入社5年後電子印鑑を共同開発したアスキー・ネットワーク・テクノロジー社に出向し何も知らなかったITの基礎を学ぶ。現部署に異動後、業務改革を実行する企業に寄り添う毎日を送っている。

皆さんの会社では、顧客情報や売上などといった重要データがどこにどのように備わっているか、その仕組みが可視化されていますか。また、業績アップのためなどに、それらを有効に活用できているでしょうか。答えに窮する場合、「2025年の崖」への対策が必要かもしれません。経済産業省(以下、経産省)が提言するDX(デジタルトランスフォーメーション)などによる早急な対策が望まれています。本記事では、「2025年の崖」の概要や対策などをご説明します。

「2025年の崖」の概要

「2025年の崖」とは、各企業が複雑化・ブラックボックス化した既存システムを改善しなかった場合に、2025年までに顕在化する問題を表した言葉です。2018年9月に、経産省が『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』(以下、DXレポート)の中で使用し、注目を集めました。

参考:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

「2025年の崖」を克服するために不可欠だと指摘されているのがDXです。DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略称で、企業がデジタル技術を活用して新しい商品やサービス、ビジネスモデルを創出し、国内外での競争力を高めることをいいます。「2025年の崖」を克服できなかった場合、日本全体の経済損出は、最大12兆円/年にのぼる可能性があると試算されています。

なぜ2025年なのか

経産省はDXを実現すべき期限として、なぜ2025年を設定したのでしょうか。DXレポートによると、2025年には以下の問題が顕在化すると指摘されています。

(表)2025年に顕在化するとされている諸問題

IT人材不足の拡大や、2027年のSAP ERPの保守サポート終了を筆頭に、2025年頃には基幹系システムの維持が難しくなるといわれています。これらのことから、DXを実現すべき期限として2025年が設定されているといえるでしょう。

2025年に顕在化する問題の中で、DX推進を妨げる大きな要因と考えられているのが、複雑化・ブラックボックス化している基幹系システム(レガシーシステム)です。

※1 基幹系システム:
生産管理や販売管理など、企業経営の根幹となるシステムのこと。企業に合わせてオリジナルのシステムが開発されていたり、カスタマイズされていたりすることが多い。

※2 SAP ERP:
ドイツのソフトウェア会社であるSAP社が出しているERP(根幹となるシステムを統合し、効率化したシステム)のこと。多くの日本企業が導入している。

レガシーシステムは、なぜDX推進の妨げになるのか

レガシーシステムがDX推進の妨げになるのは、技術の老朽化や、システムの肥大化・複雑化により、システムの全貌と機能が分からない状態になっているからです。

それでは、なぜ、レガシーシステムのブラックボックス化が進んでしまったのでしょうか。その背景は大きく3つ挙げられます。

レガシーシステムの問題点は、システムが使用可能な間は顕在化しづらいという特徴があります。しかし、レガシーシステムが使用可能な間も、レガシーシステムの運用・保守にコストが割かれてしまったり、全社でのデータの利活用ができなかったりと、新しい商品やサービス、ビジネスモデルの創出機会を損失している可能性があります。

DXレポートでは、レガシーシステムを放置した場合、以下の問題が顕在化すると指摘しています。

以上のことから、レガシーシステムが使用可能な間にも、DXは推進すべき項目だといえるでしょう。

2025年の崖を乗り越えるための対策

それでは、DX実現のために、どのような対策を講じればよいかご説明していきます。

1. 自社のDX推進状況を把握し行動計画を策定する

まずは、自社のDX推進状況を把握し行動計画を策定すると良いでしょう。自社のDX推進状況を把握するのに役立つ指標として、経産省が発表した「DX推進指標」が挙げられます。DX推進指標は、DX推進状況を簡易的に自己診断できる指標です。DX推進指標に回答することにより、企業が直面している課題やそれを解決するために押さえるべき事項が把握できるようになっています。

参考:https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190731003/20190731003.html

2. DXを経営者の問題と捉えず、プロジェクトに主体的に参加する

DX推進指標には、経営者自らが回答するキークエスチョンと、経営者が経営幹部や事業部門、DX 部門、IT 部門などと議論をしながら回答するサブクエスチョンが設けられています。DXは経営者だけが取り組む課題ではなく、企業全体で取り組む課題だといえます。DXは社員の働き方、ひいては企業の未来のビジネスモデルに関わる課題です。新しい働き方が求められる現代において、自分と自社の価値を高めるためにも、プロジェクトに主体的に参加することが重要といえるでしょう。

3. IT資産の全容を把握し、既存システムを機能圧縮または廃棄する

社内に価値創出への貢献が少なかったり、利用されていなかったりする既存システムはないでしょうか。DXレポートによると、多くの企業が利用価値や使用頻度の低いシステムに莫大なコストをかけているといいます。DXを推進していくためには、アプリケーション単位でシステムの利用状況を把握し、価値創出への貢献が少ないシステムを機能圧縮し、利用されていないシステムを廃棄することが重要です。

4. 自社の競争領域を担うシステムを中心に新技術を導入する

既存システムを整理した後は、自社の競争領域を担うシステムを中心に新技術を導入し、国内外での競争力向上を目指していく段階です。新しいデジタル技術には、クラウド、モバイル、AIなどが挙げられます。DX推進指標などを活用して、どの技術をどう適用できるか検討を開始しましょう。

⒌ 部署単位からDX成功事例を作る

経営陣の腰が重い場合や、現場の反発が見込まれる場合には、部署単位から成功事例を作り、全社へ展開していくと良いでしょう。既存業務の一部をクラウドサービスに置き換えるなど、取り組みやすいところからDXの成功事例を作っていくことも可能です。例えばペーパーレス化などは、比較的着手しやすい項目といえます。

クラウド導入は「2025年の崖」対策になる

着手しやすい「2025年の崖」対策として、クラウドサービスの導入が挙げられます。クラウドサービスは、導入費用が安価で、ソフトウェアをインストールせずに利用することができます。IT予算・人材が不足している傾向にある中小企業などに適しているサービスだといえます。「2025年の崖」という言葉に臆せず、新しいデジタル技術を活用して、柔軟に商品やサービス、ビジネスモデルを創出していくことが重要です。

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