会社で管理する帳票の作成に、Excel(エクセル)を用いる方は少なくないでしょう。帳票は作成後の保守・運用・管理、そして共有までスムーズに行えるようにしなければならず、その手間に悩まされることがあるかもしれません。しかし、Excelのテンプレートやアドオン(マクロ)の機能を活用すれば、手間のかかる作業を効率的に行うことができます。
本記事では、Excelで帳票を作成する方法とコツをご紹介いたします。よく使うフォーマットはテンプレート化するなど、帳票管理をスムーズに行える状態を目指しましょう。
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それでは早速、Excelによる帳票の作成手順をご説明いたします。
まずはExcelを立ち上げて、帳票に記入する項目を集約したデータベースとなるシートを作成します。シート名称は「データベース」などと付けておきましょう。
帳票とデータベースが同じドキュメント内にあると使い勝手が悪いと感じる場合は、データベース用に別のExcelファイルを用意して入力しておき、帳票へ呼び出す形にしても問題ありません。ドキュメント名はルールを決め、出力先の帳票との関係性が分かりやすくなるよう注意しましょう。
データベースシートのヘッダー行(1行目)に、項目名を作成していきます。一般的には発行日、取引先の企業名、所在地(郵便番号、住所)、担当者の部署名、担当者名、連絡先、取引金額、取引数量などが入ります。
データベースは1行に1取引とすることが基本です。取引内容を1行ごとに入力していきましょう。
次に、どのような形式で帳票を出力していくかを決定します。計算をExcelで実施した後、印刷が必要なのか、PDFにしたいのか、それともそのままExcelのデータとして管理するかを決めましょう。
続いて、帳票フォーマットのデザイン・レイアウトを決めます。帳票は既存のテンプレートをダウンロードして活用すると効率的です。Microsoft社が提供している予算関連のフォーマットも参考になるでしょう。最適なテンプレートが見つからない場合は、テンプレートを元に自身でカスタマイズするのがおすすめです。
参考:https://templates.office.com/en-us/budgets
Excelのような表計算ソフトは、元々印刷をすることを想定していないため、印刷範囲に制限があります。最終的にA4サイズの用紙またはPDFへ出力するのであれば、A4サイズに収まる範囲に入力内容、余白、文字サイズといったレイアウトを調整します。
先に出力仕様を決めておかないと、後で見直しが発生し余計な手間がかかってしまいます。印刷時を想定してレイアウトの調整をすることがポイントです。
フォーマットのデザインが決定したら、あとはデータベースシートから必要な値を参照して表出させます。帳票の値を出力するセルに関数で参照元を入力しましょう。
たとえば、データベースシートのB列の2行目に記入された取引金額を帳票に引用したい場合は、表出対象のセルに「=データベース!$B$2」と入力します。
あとは出力形式に合わせた出力を行い、作成完了です。
Excelで帳票作成することのメリットは次の通りです。
Excelは多くの企業が導入しているソフトのため、追加料金をかけず基本的には無料で作成できます。従業員自身のパソコンからソフトを立ち上げて、すぐに作成・入力できるのは大きなメリットです。
また、帳票フォーマットが固定化できれば、VBA実行やRPA(人の手作業を代行するロボット)を活用し、帳票入力を自動化することも可能です。やり方によっては業務効率を大きく向上させられる可能性があります。
一方、Excelで帳票作成するデメリットは次の通りです。
Excelへの入力は手作業で行われる場合が多いでしょう。手作業による入力はミスが起こりやすくなります。
Excelで処理できるデータ容量には限界があるため、容量が大きい場合は処理ができません。途中で処理が止まったり、ファイル破損したりすると、逆に時間やストレスがかかる可能性もあります。
Excel帳票は自動化も可能とお伝えしましたが、ご紹介したようなマクロによる処理は専門知識が必要です。専門知識のある方にメンテナンスしてもらう必要があり、属人的な運用になりがちなのが課題です。
メリット・デメリットを踏まえると、企業としての帳票の管理には、専用のクラウド型サービス(有料)を利用するのが望ましいといえます。その理由は5つあります。
(1)作業効率が向上し負担が減る (2)リアルタイムにデータベースの内容を反映できる (3)複数名アクセス時のデータ消失・破損リスクがない (4)社内に散らばった帳票を一元管理できる (5)簡単に設定し操作できるツールもある |
帳票管理の専用サービスを活用し、業務の生産性向上を図りましょう。中でも、シヤチハタの提供する電子決裁サービス「Shachihata Cloud(シヤチハタクラウド)」では、電子帳票各種を簡単に作成・管理が可能なのでおすすめです。
ここで、Shachihata Cloud(シヤチハタクラウド)を導入し帳票の電子化に成功した事例を2つご紹介いたします。
釣り用品、ゴルフ用品、テニス用品、サイクルスポーツ用品などを製造・販売するグローブライド株式会社様では、帳票フォーマットを電子化するためのリードタイムやコストが課題となっていました。取引先とやり取りを行う現場では、Excelなどを使って帳票を作成・利用されており、それらを電子化するには開発コストと時間が必要な状況でした。
その後、Shachihata Cloudであればこの課題を解決できるのではないかと感じ、まずは試験的にご利用いただきました。実際に使ってみると、帳票フォーマットもこれまでと同様に自分たちで作成することができるため、とても分かりやすく使いやすいと好評。正式導入に至りました。
結果として意思決定スピードが向上し、進捗も可視化されるようになりました。紙の使用量を削減して環境負荷軽減に取り組めたことにも意義がありました。
1918年創業、炊飯ジャーやステンレスボトルの製造・販売で知られる象印マホービン様では、紙の書類に印鑑を押す習慣が定着していました。しかし、2020年に新型コロナウイルス感染症が流行し、リモートワークへのシフトを余儀なくされます。押印の代わりに、承認者に「確認しました」と承認連絡をもらう対応に変更しましたが、かえって対応が煩雑化し、決裁が滞るようになったそうです。
そこで、ExcelやWordで作成している既存の帳票フォーマットを、そのままデジタル化して利用できるShachihata Cloudの導入を決断。印鑑を押して承認へ回すという、今までの業務フローをそのまま電子化できたおかげで、社内の大きな混乱はなく、その直感的な操作性も魅力だったそうです。
2社の導入事例をご紹介いたしましたが、Shachihata Cloud(シヤチハタクラウド)をご活用いただいた事例です。Shahcihata Cloudならば、帳票のテンプレートを作成し、CSVでデータを流し込み帳票を一括で作成・捺印することが可能です。また、作成した帳票データをCSVで出力し、自社のシステム等で加工・管理、社内承認のための回覧もできます。
自社に合った形で機能を選択し、現在の決裁フローは変更せずそのまま電子化可能なShachihata Cloud(シヤチハタクラウド)。無料トライアルも実施中ですので、帳票電子化にお悩みの方はぜひ導入をご検討ください。
帳票管理の電子化移行なら電子決裁サービスShacihata Cloud