近年、使用頻度の増えてきた電子印鑑。実際の印鑑だと、押印のために出社しなくてはいけない、ということも起きますが、電子印鑑ならどこでも押印をすることができます。本記事では、スマホで電子印鑑を作る方法や押印の仕方をご説明します。
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まず、電子印鑑とそのメリットについて簡単にご説明します。
電子印鑑とは、実物の印鑑に対して、データ化された印鑑のことです。PDFやWordなどの電子文書に直接押印することができます。
実際の印鑑に代わって電子印鑑を使用するメリットはいくつかありますが、その中でもコスト・時間の削減ができることは大きなメリットでしょう。
例えば、実際の印鑑を紙書類に押印する場合、書類の印刷代やインク代がかかります。さらに、押印が完了したあとも、紙書類を保存するための場所代もかかってきます。電子印鑑であれば、これらのコストはすべて不要になります。
また、時間の観点から見ても、書類を印刷して製本する時間や郵送の時間を削減することができます。削減したコストや時間は、より生産性の高い業務に充てることができるようになったり、残業時間の削減に繋がったりするでしょう。
電子印鑑は、スマホで簡単に作成することができます。スマホでの電子印鑑の作成・押印方法を覚えておくと、パソコンが開けない電車内などでも書類の承認ができるようになるので、電子印鑑のメリットを最大限に活かすことができるようになります。
スマホで電子印鑑を作る方法には、スマホの画像加工機能を使って作る方法と、アプリを使って作る方法の大きく分けて二つがあります。まずは、スマホの機能を使って作る方法をご説明します。この方法では、実際の印鑑の印影を電子印鑑化します。
手順1.押印する
白い紙に、印鑑を押印します。かすれなどがなくはっきり押印できたら、次の手順に進みます。
手順2.印影を撮影する
印影をスマホで撮影します。電球色ではなく白色の照明がある場所で撮影すると、印影がはっきりと映りやすいでしょう。
手順3.画像をトリミングする
撮影した画像をトリミングします。「写真」アプリから撮影した画像を開き、「編集」「傾き補正」を選択し、拡大する場合はピンチアウト、縮小したい場合はピンチインをして余計な余白がなくなるように、画像を整えます。
手順4.画像の明るさなどを調整する
トリミングと同じ画面から「調整」を選択すると、画像の明るさや陰影の濃淡を調整することができます。
手順5.画像を保存する
画像のサイズや明るさが調整できたら、チェックマークを選択して、加工済の画像を保存します。
手順6.背景を透過させる
画像を保存したら、背景を透過させます。画像の透過はiPhoneのデフォルト機能にはないので、アプリやWebのサービスを利用します。
印影データができあがったら、押印に使うことができます。押印したい電子文書の場所を選択し、作成した印影データを挿入します。文書に挿入がされたら、大きさや場所を調整しましょう。
手順1.押印する
白い紙に、印鑑を押印します。かすれなどがなくはっきり押印できたら、次の手順に進みます。
手順2.印影を撮影する
印影をスマホで撮影します。電球色ではなく白色の照明がある場所で撮影すると、印影がはっきりと映りやすいでしょう。
手順3.画像をトリミングする
撮影した画像をトリミングします。アルバムから撮影した画像を開き、「編集」を選択します。画像の大きさを調整したい場合は「トリミング」を、画像の傾きを調整したい場合は「傾き調整」を選択して調整します。調整ができたら、一度チェックマークを選んで変更を保存します。
手順4.画像の明るさなどを調整する
「編集」を選択後の画面から、「詳細設定」「露出」を選択すると、明るさを調整できます。
手順5.画像を保存する
画像のサイズや明るさが調整できたら、チェックマークを選択して、加工済の画像を保存します。
手順6.背景を透過させる
画像を保存したら、背景を透過させます。画像の透過はAndroidのデフォルト機能にはないので、アプリやWebのサービスを利用します。
印影データができあがったら、押印に使うことができます。押印したい電子文書の場所を選択し、作成した印影データを挿入します。文書に挿入がされたら、大きさや場所を調整しましょう。
次に、スマホアプリで電子印鑑を作成する方法をご説明します。
無料の電子印鑑アプリの中でも代表的なアプリが、その名も「電子印鑑」です。App Storeでのレビュー数も多く、評価も高いので、迷ったらこちらを選ぶとよいでしょう。
手順1.アプリを起動し、印鑑の種類を選択します。印鑑の形や内容など、6種類から選ぶことができます。
手順2.印鑑に入れたい文字を入力し、フォント・文字のサイズ、印鑑のサイズを指定します。
手順3.「アルバムに保存」を選択し、作成した電子印鑑を保存します。
手順4.「印鑑をコピー」を選択すると、押印したい箇所にペーストができます。
「電子印鑑」の他にも様々な無料アプリがあるので、それぞれの特徴とともにご説明します。
「電子印鑑」と同じ作者のアプリです。名前や社名入りの印鑑以外にビジネスでよく使われる「請求書在中」「重要」などの印鑑を作成することができます。
スマホの画像加工機能で作成するように、実際の印鑑の印影を画像化できるアプリです。AR機能で、押印したいものにスマホをかざすと、紙書類に印刷したように確認できるようになっています。
入力した文字列を印鑑にすることができます。サイズや色だけではなく、文字の間隔を調整することもできるため、デザインにこだわりたい方にはおすすめです。
手軽で便利なスマホの電子印鑑ですが、注意しなくてはいけない点もあります。セキュリティに関わる問題もあるので、電子印鑑をビジネスで利用しようと考えている場合には特に注意が必要です。
パソコンで電子印鑑を作る場合は、WordやExcelを使って作ることができます。もちろんスマホ版のWordやExcelもありますが、複雑な操作は難しいでしょう。
アプリや印影の加工ではなく、WordやExcelで作りたい、という場合は、パソコンで作ることをおすすめします。
これまでご説明した電子印鑑は、あくまで印鑑の見た目を電子化したものです。印鑑の役割は、本人性の証明や書類の非改ざん性の証明ができることにあります。例えば、同じ無料アプリを使えば、誰でも全く同じ電子印鑑が作れてしまうので、本人性の証明には役立ちません。ちょっとした受領印として使うのであれば、無料の電子印鑑でも十分ですが、これまで実印を使っていたビジネス上の重要な契約を電子化したい場合は、いつ誰が押印したのかの識別情報を持った有料の電子印鑑を使うことをおすすめします。
シヤチハタの提供するクラウド電子印鑑・電子署名サービス「Shachihata Cloud(シヤチハタクラウド)」なら、本人性や書類の非改ざん性を証明できる電子印鑑を作成することができます。アプリ版もあるため、スマホがあればどこでも押印が可能です。このアプリでは、決裁が必要な書類が届いたら、PUSH通知する機能もあり、スピード感を持って承認フローを進めることができます。
また、捺印だけができる「Office捺印」機能も追加することができます。この機能では、「Shachihata Cloud」で作成した電子印鑑をローカル環境で押印することができます。押印する電子文書をクラウド上にアップロードするのは、セキュリティ上の不安がある、という場合におすすめです。
無料のオンライン相談や操作のデモンストレーション動画も公開されているので、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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