リモートワークが浸透しつつある昨今、あらゆる業務を電子化しようとする動きが加速しています。決裁承認フローもそのうちの一つ。これまで紙で申請・押印による承認が行われており、デスク上に未承認書類が積み上がる光景も見られましたが、そのような状況は電子決裁システムの導入により改善されつつあります。
電子決裁システム各社サービスの費用を比較しながら、それぞれのメリットや注意点を確認しましょう。
電子決裁システムとは、紙の書類ではなく電子文書を用いて、申請〜承認、その後の書類受け渡しまでを、ネットワーク上で完結させられるシステムのことをいいます。
電子決裁システムには、無料で使えるサービスもあれば、有料のサービスもあります。法人利用の場合はセキュリティ対策が一定基準を満たす、有料サービスの利用が推奨されます。
有料サービスもクラウド型とオンプレミス型の大きく2種類に分かれており、近年はイニシャル・ランニングコストともに安く抑えられるクラウド型が普及してきています。
オンプレミス型の電子決裁システムとは、既製品のソフトウェアを購入し、自社のサーバーやパソコンにインストールして利用する形式のシステムを指します。基本的には社内で完結するシステムとなっており、社内にあるパソコンから利用することになります。
自社独自のカスタマイズを行う自由度の高さがメリットとなりますが、自社でメンテナンスや更新が必要となるため、初期費用や保守・運用コストが高くなる点がデメリットです。
クラウド型の電子決裁サービスが今は主流となっています。クラウド型はソフトウェアをインストールせず、インターネット環境さえあればいつでも、どこでもアクセスして利用できるタイプのサービスです。社内のみならず出張先や在宅勤務中でも、承認業務が滞ることはありません。
クラウド型の電子決裁システムは月額利用料が決められており、初期費用はかからないか安く抑えられることが特徴として挙げられます。メンテナンスや更新はサービス提供会社側が実施するため、導入しやすい仕組みです。
▼電子決裁とは何か詳しく知りたい方はこちら
電子決裁とは?紙文書の決裁との違いは?やり方や導入事例も
今注目されているのが、オンライン上で書類の申請や決裁を完結させる「電子決裁」です。 今回は、電子決裁とは何か、紙文書での決裁との違いや方法・メリット・導入事例などをご紹介します。
それでは、各社電子決裁システムの特徴と利用料をご紹介いたします。電子決裁システムには様々な種類がありますが、クラウド型のシステムであれば基本的に月額利用料を支払う料金体系です。相場としては初期費用を無料に設定し、月額利用料として1ユーザーあたり300円〜500円(税別)とするサービスが中心となっています。
ここでは主な電子決裁システムを3つご紹介いたします。いずれも無料トライアルができるため、気になるシステムがあれば試しに使ってみると良いでしょう。
(表)クラウド型電子決裁システムの比較表
サービス名 | Shachihata Cloud | – | – |
提供会社 | シヤチハタ株式会社 | A社 | B社 |
初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 |
月額利用料 | 1印面あたり110円〜 | 1ユーザーあたり330円〜 | 1ユーザーあたり550円〜 |
主な機能・特徴 | ・電子印鑑の押印のしやすさ・紙のワークフローをそのまま簡単に電子化へ移行可能 | ・承認フローの設定自由度の高さ・豊富なテンプレート | ・承認業務以外にも、社内の業務を効率化できる機能を保有・グループ製品等との連携機能が充実 |
※料金や機能は調査時点での情報であり、今後変更になる場合があります。
印鑑といえば「シヤチハタ」のイメージが強いかもしれませんが、そのシヤチハタの提供する電子決裁システム「Shachihata Cloud(シヤチハタクラウド)」の費用と特徴をご紹介いたします。
Shachihata Cloud は電子印鑑の押印のしやすさが特徴です。「BPS(ビジネスプロセスそのまんま)」をコンセプトに開発された製品で、今まで紙で行われていたワークフローをそのままデジタルに移行できます。作成した書類を電子印鑑で捺印し、社内回覧〜承認を含めた契約締結に関わる一連の業務をオンラインでスムーズに行えます。
価格体系も分かりやすく、初期費用は無料、月々の利用料は1印面あたり110円〜となっています。社員みんなで使ってもコストが大きく嵩む心配がありません。
セキュリティをより強化したい場合には、二要素認証やIPアドレス制限、電子署名、SAML認証、タイムスタンプ署名といったオプションも用意されており、必要に応じた機能を選択できる自由度の高さも魅力の一つです。
A社の電子決裁システムも、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットからでもアクセスして利用できる点は、他の一般的な電子決裁システムと同じです。特徴としては、承認フローを柔軟に設定できる自由度の高さと、申請業務を効率化するためのテンプレート化機能が充実している点が挙げられます。また、同社が保有する経費精算システムとの連携により、承認と決裁金額を紐づけて管理することができます。
利用料金は初期費用無料、月額利用料は10ID単位で3,300円〜、つまり1ユーザーあたり330円〜が目安となります。その他オプションとして添付ファイルの容量増加プランや多言語翻訳機能などを付けることができます。
B社の電子決裁システムは、社内のあらゆる紙書類取り扱い業務を、電子化・自動化するシステムです。これまで使用していた紙の申請書イメージをそのまま入力フォームにできるようになっており、紙と同じ感覚で電子情報を扱いたい人に向けた補助機能などが充実していることが特徴です。グループ製品等との連携機能も充実しています。
こちらも初期費用は無料で、月額利用料は1ユーザーあたり550円〜に設定されています。その他オプションサービスとしてSSL利用、IP制限、クライアント証明書といった、セキュリティ強化を施すことができます。
▼電子決裁システムを比較するポイントについて詳しく知りたい方はこちら
電子決裁システムを比較するポイント ワークフロー効率化への選定基準とは
本記事ではワークフローシステム・電子決裁システムを導入することのメリットや注意点、主要な電子決裁サービスを比較しながらそれぞれの特徴をご紹介します。電子決裁システムにはShachihata Cloudなどいくつか種類がありますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。業務効率化に欠かせないポイントを押さえましょう。
主な電子決裁システムをご紹介しましたが、どのような基準を持ってシステムを選んだら良いのでしょうか。続いて、電子決裁システムを導入する際の注意点をご紹介いたします。
法人利用で最も注意すべき点は、セキュリティ対策機能の充実度です。サイバー攻撃や人為的なミスなどによる情報漏えい、データ改ざん、なりすましなどの悪用が発生しないよう、十分なセキュリティ対策を設けましょう。
サービスログイン時に多要素認証を設定できることや、決まった回線のみアクセス可能なIPアドレス制限、タイムスタンプ機能など、必要に応じたセキュリティレベルが目指せる仕組みを選ぶことが大切です。
電子決裁サービスを導入して電子化へ移行するためには、その前に、決裁フローが現在どのような状況なのかを可視化することが必要です。誰が・いつ・どこで・どのように申請・承認業務を行なっているのかが分かると、電子化するべき工程と削減できる時間の見立てができるようになります。フロー次第で重視すべきポイントも変わるはずなので、基準を持ってシステム選びができます。
新しいシステムを導入したら、従業員に有効活用してもらわなければなりません。その意味でシステムの操作のしやすさは重要です。システムが複雑だと誰にも使ってもらえない事態が起こり得ます。
前述の3サービスのように、正式導入前にお試し利用ができると良いでしょう。
また、帳簿・決算書・請求書など、国税関係の書類も電子化の対象とする場合には、電子帳簿保存法に対応したツールを利用することは必須といえます。電子帳簿保存法とは国税関連帳簿書類を電子データで保存する方法について定めた法律です。国税関係帳簿書類はこの電子帳簿保存法を満たさなければ、電子保存が認められません。
▼電子帳簿保存法のメリット・デメリットについて詳しく知りたい方はこちら
電子帳簿保存法のメリット・デメリットとは?2022年の改正についても解説
2022年1月に改正された電子帳簿保存法ですが、今回の改正によって企業における書類の取り扱いが大きく変わろうとしています。本記事では、改正に備えて抑えておくべきポイントや、電子帳簿保存法のメリット・デメリットをご紹介いたします。
最後に、電子決裁システムの中でも「Shachihata Cloud」をおすすめする理由をご紹介いたします。
Shachihata Cloudはリモートワークで利用したいビジネスツールNo.1、顧客満足度の高い電子印鑑サービスNo.1、導入しやすい電子印鑑サービスNo.1にそれぞれ選ばれています*1。
導入数は2020年12月末時点で60万件*2、継続率97%*3を誇っており、電子化をこれから本格化したい企業に特に適したツールです。Shachihata Cloudを導入されたお客様からは、「導入により決裁スピードが大幅にアップした」「コロナ禍を機に導入してリモートワークに対応できるようになった」など、数々の喜びの声が寄せられています。
▶Shachihata Cloudの導入事例について詳しく知りたい方はこちら
*1 アンケート提供元:ゼネラルリサーチ(電子印鑑サービス10社を対象にしたサイト比較イメージ調査 / 期間2021年3月2日〜3日 / 対象:20代〜50代の全国の男女ビジネスパーソン1,014名)
*2 オンプレ版出荷実績数およびクラウド版契約印影実績数
*3 クラウド版の継続契約率(ともに自社調べ/2020年12月末時点)
導入時の注意点でご説明いたしましたが、電子決裁システムを企業で活用するためには、セキュリティ対策がしっかり成されており、かつ従業員にとって使いやすく、電子帳簿保存法にも対応した仕組みが望ましいといえます。Shachihata Cloudは企業での利用を前提としたセキュリティ対策が施されており、オプション機能追加によりさらに強化することもできます。分かりやすい画面設計で操作性に優れており、また電子帳簿保存法にも完全対応したシステムです。
▶Shachihata Cloudについて詳しく知りたい方はこちら
Shachihata Cloudでは、導入前の無料トライアルを実施しています。無料トライアル期間中でも認印・日付印の利用が可能で、利用人数に制限はありません。分かりやすいUI設計になっていますが、もし不明点があればオペレーターが無料でサポートをいたします。まずは使ってみて、自社に合ったツールかどうか判断してみませんか?詳しくはお問い合わせください。
▶リモートワークでもスピード承認!電子決裁システム「Shachihata Cloud」