Shachihata Cloud DXコラム テレワーク助成金とは?その活用法と働き方改革に必要な準備
DX COLUMN

テレワーク助成金とは?その活用法と働き方改革に必要な準備

WRITER
木山 貴雄
シヤチハタ株式会社 システム開発部
大手PCメーカーのサポート業務や大手自動車メーカーでの社内SEを経験後、2005年シヤチハタに入社。シヤチハタフォントの開発・Web受注システムの開発を経て現在はソフトウェア開発部門に所属する。

働き方改革を推進していくにあたり、総務省や厚労省、経産省などでは様々な助成金制度が設けられています。新型コロナウイルス感染症対策を目的としてテレワークが推奨されるようになった昨今の情勢を受け、そのような助成金の利用を考え始めた企業も多いのではないでしょうか。
本記事ではテレワークを支える助成金としてどのような制度が活用できるのか、その方法やテレワークを導入するための準備についてご説明します。

テレワーク助成金とは

テレワークに対応するためには、環境の整備にコストがかかることになります。これらのコストを助成金という形でサポートする制度がいくつか用意されています。ここでは代表的なものをご紹介します。

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)

働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)は、時間外労働の制限をはじめとする労働環境の改善を推進していくことを目的として、テレワークに取り組む中小企業事業主に対し、テレワーク実施にかかった費用の一部を助成する国の制度です。成果目標を設定し、事業実施期間の達成有無で支給対象となるかが判断されます。

支給対象となる事業主

支給対象は、次の(1)〜(3)すべてに該当する事業主となります。

(1)労働者災害補償保険の適用事業主であること

(2)次のいずれかに該当する事業主であること

業種 A. 資本または出資額 B. 常時雇用する労働者
小売業(飲食店を含む) 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
その他の業種 3億円以下 300人以下

(3)テレワークを新規で導入する事業主であること、またはテレワークを継続して活用する事業主であること

※試行的に導入している事業主も対象。また、過去に本助成金を受給した事業主は、対象労働者を2倍に増加してテレワークに取り組む場合に、2回まで受給可能。

支給対象となる取り組み

以下のいずれか1つ以上を実施することで、支援金の支給対象となります。

・テレワーク用通信機器(シンクライアント端末の購入費用など)
・就業規則・労使協定等の作成・変更
・労務管理担当者に対する研修
・労働者に対する研修、周知・啓発
・社会保険労務士などの外部専門家によるコンサルティング

支給額

支給対象となる取り組みの実施に要した経費の一部が、目標達成状況に応じて支給されます。支給額には上限が定められていますが、令和2年5月1日より上限額が倍増し、成果目標を達成した場合の1人当たりの上限額は40万円、1企業当たりの上限額は300万円となりました。令和2年4月1日以降の交付申請から適用となっています。

補助率については、成果目標が達成されていれば3/4、未達成であれば1/2となります。ただし上限額は「1人当たりの上限額✕対象労働者数」または「1企業当たりの上限額」のいずれか低い方の額が適用となります。

交付申請期間

2020年4月1日〜12月1日(12月1日以前に受付を締め切る場合があります)

申請書のダウンロードや、より詳しい説明は厚労省のウェブサイトをご確認ください。

参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/telework_10026.html

働き方改革推進支援助成金(新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース)

こちらは新型コロナウイルス感染症対策を目的として、テレワークを実施する中小企業事業主を支援する時限付きの助成金です。新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新規で導入する中小企業事業主を対象に、特例として設けられました。

支給額

支給対象となる取り組みの実施に要した経費の一部が、目標達成状況に応じて支給されます。支給額の上限は1企業当たり100万円で、補助率は1/2と定められています。

交付申請期間

2020年3月9日〜5月29日(※交付申請は終了しております)

助成対象となる事業の実施期間

2020年2月17日〜5月31日(※対象期間は終了しております)

申請書のダウンロードや、より詳しい説明は厚労省のウェブサイトをご確認ください。

参考:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/jikan/syokubaisikitelework.html

事業継続緊急対策(テレワーク)助成金

東京都でも新型コロナウイルス感染症の拡大防止などを目的として、都内の中堅・中小企業のテレワーク環境整備を支援する助成金を設けています。

支給対象となる取り組み

・機器等の購入費
・機器の設置・設定費
・保守委託等の業務委託料
・導入機器等の導入時運用サポート費
・機器のリース料
・クラウドサービス等ツール利用料

支給額

250万円を限度額として、全額が支給されます。

交付申請期間

2020年3月6日〜5月12日(※交付申請は終了しております)

助成対象となる事業の実施期間

支給決定通知日〜6月30日(※対象期間は終了しております)

その他要件等の詳細は東京都のウェブサイトをご確認ください。

参考: https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/03/05/27.html

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、業務効率化・売上アップをサポートする経済産業省の制度です。

支給対象となる取り組み

支給対象となるのは、事業の事務局に登録されていて、かつ市販されているソフトウェアとなります。パソコンなどのハードウェア、広告宣伝費などは対象外となるため、事前に確認しておくことが大切です。

(1)ソフトウェア費
  ・顧客対応・販売支援
  ・決済、債権債務、資金回収管理
  ・調達、供給、在庫、物流
  ・業務固有プロセス(実行系・支援系)
  ・会計・財務・資産・経営
  ・総務・人事・給与・労務・教育訓練
  ・RPA等の自動化・分析ツール   
  ・グループウェア等の汎用的なパッケージソフト など

(2)導入関連費 など

支給額

A類型とB類型のどちらかの方式を選んで申請します(まとめて導入する必要のある業務プロセスが類型により異なります)。A類型の支給上限額は30万〜150万円、B類型の上限額は150万〜450万円、補助率は1/2以下となります。

交付申請期間

2020年5月11日〜12月下旬

助成対象となる事業の実施期間

2次締切分については、交付決定日〜2020年12月末(予定)となっています。

その他詳細はIT導入補助金2020のウェブサイトをご確認ください。

参考:https://www.it-hojo.jp/first-one/

企業側から見るテレワーク導入のメリット・デメリット

続いて、テレワークを導入することで企業にもたらされるメリットと、懸念されるデメリットについて簡単にご紹介します。

メリット

テレワーク導入によるメリットとしては、従業員・職場全体の生産性を向上させ、コストを下げることができる点が挙げられます。オフィス内に常駐する人数が減れば交通費・光熱費を抑えられ、場合によってはオフィススペースを削減して家賃などの固定費をカットできます。ペーパーレス化も進み、コピー用紙代などの節約が可能です。

さらには柔軟な働き方が選択できるようになり、育児や介護を理由に離職する従業員をなくすことや、優秀な人材を採用する機会が広がることにも繋がると考えられます。

デメリット

デメリットとしては、しっかりと導入の事前準備をしなければ、逆に生産性の低下に繋がったり、セキュリティリスクが増大したりする可能性があることが挙げられます。これまでオフィスの目の届く範囲にいた従業員がそれぞれ在宅などで業務をすることになれば、きちんと出勤しているかどうか、休憩を取りすぎていないかなど、勤怠管理が把握しにくくなります。実際は働いていない従業員が出てくるようになれば本末転倒です。また、情報が持ち出されるリスクも高まります。

テレワーク導入の為に必要な準備とは

デメリットで提示したような問題を発生させないためにも、テレワークを導入するには様々な事前準備が必要です。ここでは特に重要と思われるポイントに絞ってご紹介します。

コミュニケーションツールの導入

ビジネスチャットやWeb会議システムなど、対面に替わるコミュニケーションツールは準備をしておくとよいでしょう。

代表的なビジネスチャットツールとしてはLINE WORKSSlackChatworkMicrosoft Teamsなどが、Web会議システムにはZoomMicrosoft TeamsSkypeGoogle Meetなどが挙げられます。

書類管理の電子化とセキュリティ対策

テレワークが導入されると、紙書類でのやり取りには不便を感じる場面が増えることが予測されます。社内の稟議書や取引先への発注書、請求書なども、できる限り電子化をしてペーパーレス化を進めておくことが望ましいといえます。情報漏えいさせないためのセキュリティ対策が備わったツールの導入を検討しましょう。

テレワーク導入にかかる初期費用

紙書類の電子化について触れましたが、助成金が活用できたとしても、環境整備にかかる費用について気になる方が多いのではないでしょうか。
たとえば書類の捺印・回覧がクラウド上で行えるシヤチハタの電子決裁ツール「 Shachihata Cloud(シヤチハタクラウド)」は、1ユーザーあたり月額110円(税込)で利用できるサービスです。初期費用はかからず、特別なシステム開発もせずに導入できます。

紙書類の扱いにお悩みの方は、まずは本電子決裁サービスの導入から検討されてみてはいかがでしょうか。製品の詳細については以下のページをご参照ください。

▶︎Shachihata Cloudの詳細はこちら

テレワーク関連の助成金を活用してペーパーレス化を推進

本記事でご紹介した、テレワーク導入の際に便利な電子決裁システムなどは、要件を満たせば助成金を活用することができます。これを期にうまく助成金を活用しながら、社内の生産性を向上させていきましょう。

※本記事に掲載されている助成金の利用条件や申請時期などは変更される場合があります。最新の情報については各制度のウェブサイトなどをご確認ください。

テレワーク・リモートワークについて詳しく知りたい方はこちら

Shachihata Cloud(前:パソコン決裁Cloud)とは?サービス名に込めた想いと機能について

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