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電子承認とは?システム導入やワークフロー効率化のポイントを徹底解説

公開日: 更新日:

この記事でわかること

  • 電子承認の基本的な仕組みと、紙の押印に代わる役割
  • 電子サイン・電子署名・電子印鑑の違いと、それぞれの法的効力
  • 電子承認に必須となる「本人性の証明」と「非改ざん性の証明」の仕組み
  • 電子承認システムを導入することで実現できるワークフロー効率化のポイント
  • 承認時間短縮・コスト削減・内部統制強化など導入メリットの具体例
  • 電子承認システム導入時に発生しやすい課題と、その理由
  • 社員教育や運用ルールの再設計など、定着させるために必要な準備
  • 電子承認システムに関するよくある質問への回答

電子承認は、紙の書類に押す印鑑や署名の代わりに、パソコンやクラウド上で承認作業を行う方法です。申請〜承認の流れをすべてオンライン化できるため、印刷・押印・回覧といった手作業がなくなり、ワークフロー全体のスピードと正確性が大きく向上します。

近年は、テレワークの普及や法改正による電子文書の活用範囲拡大を背景に、多くの企業で電子承認の導入が進んでいます。本記事では、電子承認をこれから導入したい総務担当者や経営者の方に向けて、仕組みの基本からメリット、導入のポイントまでわかりやすく解説します。

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電子承認とは

電子承認とは、紙の書類に印鑑やサインをするのと同じ行為を、電子化された文書上で行える仕組みのことです。2004年のe文書法制定や電子帳簿保存法の改正により、契約書や経理書類など多くの書類が電子データとして保存できるようになりました。

これに伴い、紙で回覧していた重要書類や社内稟議もパソコン上で完結できるようになり、ペーパーレス化が急速に進んでいます。 従来は「署名のためだけにプリントアウトが必要」という企業も少なくありませんでしたが、電子承認を導入することでこの問題が解消され、完全な電子化が可能になります。結果として、作業時間や印刷コストの削減だけでなく、環境配慮の姿勢を示す企業ブランディングにもつながります。

電子承認で用いられる関連用語の違いは以下のとおりです。

用語

概要

法的効力

電子サイン

画像や手書きサインをデジタル化したもの

法的効力は状況により異なる

電子署名

本人確認と改ざん防止の仕組みを備えた署名

電子署名法により法的効力を持つ

電子印鑑

印影をデジタル化したもの

印影をデジタル化したもの

電子承認に必要な「本人性の証明」と「非改ざん性の証明」

電子承認を正しく運用するためには、「誰が承認したか」を示す本人性の証明と、文書が承認後に書き換えられていないことを示す非改ざん性の証明が欠かせません。これらが担保されていることで、紙の書類に押印した場合と同等の信頼性を持つ承認が可能になります。電子承認システムを導入する際は、この2つの要件を満たしているかが重要なチェックポイントとなります。

本人性の証明

電子承認で最も重要なのが、「その承認が本当に本人によって行われたものか」を示す本人性の証明です。一般的には、有効な電子署名を付与することで本人性を確認します。有効な電子署名を行うには、国の認定を受けた第三者機関(認証事務局)から発行される電子証明書が必要です。

認証事務局は利用者の身元確認を厳格に行い、その情報に基づいて電子署名に信頼性を与えます。これにより、電子署名法にもとづいた法的効力が認められ、紙に押印した場合と同等の証明力が担保されます。

また、承認フローのなかで「承認URL」を使う方式もあり、特定の利用者だけがアクセスできるリンクを踏むことで本人性を確認する方法もあります。ただし、この方法は電子署名ほど厳格ではないため、文書の重要度に応じて適切な仕組みを選ぶことが大切です。

非改ざん性の証明

電子承認を安全に運用するためには、「承認後の文書が書き換えられていないこと」を示す非改ざん性の証明が欠かせません。一般的な方法として利用されているのが、電子文書にタイムスタンプを付与する仕組みです。タイムスタンプとは、特定時点の文書内容を第三者機関が証明する技術で、「この文書は◯年◯月◯日時点で存在し、以後改ざんされていない」ことを客観的に示せます。

タイムスタンプは、文書データのハッシュ値(文書から生成される固有の値)を時刻認証局に送り、その時点での時刻情報とセットで証明を受ける仕組みです。文書が少しでも書き換えられればハッシュ値が変わるため、後からの改ざんが即座に判明します。この仕組みによって、紙の書類で行う割印や訂正印と同等の信頼性を、デジタルの環境でも確保することができます。

電子承認システム導入によりワークフローを効率化

電子承認システムを導入すると、これまで紙の回覧や押印作業で滞っていた承認プロセスを大幅に効率化できます。場所に縛られず承認できるようになるため、スピードと正確性が向上し、日々の業務負担を軽減します。

電子承認システムの導入により効率化できる主な要素は下記の6点です。

  • 承認までの時間を短縮できる
  • 承認場所の制約がなくなる
  • 物理的スペースを確保できる
  • 承認フローで生じるコストを削減できる
  • 安全に書類を送付できる
  • 内部統制を強化できる

承認までの時間を短縮できる

電子承認を取り入れることで、書類の印刷・押印待ち・郵送などの工程を省くことができます。
さらに電子承認のシステムであれば、いま誰の承認待ちなのか、承認の進捗状況も確認できます。承認がいつごろ完了しそうか予想ができるようになるので、それに合わせて後続の作業を用意しておくこともでき、これまでよりもスピーディーに業務を進行させることができるようになります。 また、作業の流れが可視化されることで、無駄な工程なども発見しやすくなるため、業務のさらなる改善もしやすくなります。

承認場所の制約がなくなる

電子承認はインターネットに接続できれば、基本的にどこでも承認を行うことができます。システムによってはスマホアプリも提供されているため、出先の移動中などちょっとした隙間時間に承認を完了させることができます。申請者・承認者双方の改善によって、例えば申請者が営業回りで商談の機会を得た際に「一度書類を持ち帰り、上司の承認を得てから再び出向く」といったやりとりがなくなることが考えられます。すぐに具体的な見積りを出して商談を進められるようになり、契約の機会を逃すことなく売上向上に貢献できるようになるかもしれません。

物理的スペースを確保できる

紙の書類の保存には、多くのスペースが必要です。大量の書類を扱う企業であれば、その規模の大きさは並大抵ではないでしょう。また、保存期限の切れた書類を処分する際も溶解コストがかかったり、シュレッダーしたりする時間がかかります。
電子承認を取り入れれば、書類は電子文書として保存するため物理的スペースや処分のコストも不要です。

承認フローで生じるコストを削減できる

紙書類での承認の場合、金銭的コストが生じてしまいます。
稟議に必要な紙代や印刷のトナー代、これらは大きな金額ではないものの、積み重なれば無視できない金額になります。エコ化が叫ばれる今の時代に、紙に費用をかけるのも前時代的な印象を与え、企業イメージや従業員のロイヤリティにも影響を与える可能性があるでしょう。
電子承認では、これらの費用が削減できるため、その分を従業員に還元する、その他の設備投資に回す、などが検討できるようになります。
費用削減からの労働環境整備で、従業員の自社への見方にも変化が表れるでしょう。

安全に書類を送付できる

場合によっては、完成した書類を郵送しなくてはならないシーンも少なくありません。国内であれば簡易書留か配達記録郵便で済みますが、海外であればさらに郵送費がかかり、また、到着にも時間がかかってしまいます。
電子承認を用いれば、これらすべてにかかっていた経費を無くすことができ、「書類が無事に到着するか」といった不安もなく相手の元へ届けられます。

内部統制が強化できる

内部統制とは、企業が経営目標を達成するために、全従業員が守るべきルールや仕組みを指します。この基準は金融庁の「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」において定義されています。その基準の中に、業務の効率化は図れているか、財務関連情報に信頼性はあるか、というものがあります。
電子承認のシステムを導入することで、業務の効率化を行うことができます。また、電子署名やタイムスタンプなどで書類の信頼性を高めることができるので、内部統制の強化に繋がります。

電子承認システム導入の課題

電子承認システムは多くの業務改善につながりますが、導入にあたってはいくつかの課題も存在します。全社展開までの時間や運用ルールの見直しなど、事前に把握しておくべきポイントを理解しておくことで、よりスムーズな導入が可能になります。

導入時の主な課題としては下記の4点が挙げられます。

  • 全社導入には時間がかかる
  • すべてを電子承認化することは難しい
  • 導入コストが伴う
  • 運用ルールの再設計が必要になる

全社導入には時間がかかる

電子承認システムを導入しても、すぐに社内の全業務へ定着するとは限りません。多くの企業では、システム設定だけでなく、社員が操作に慣れるまでの教育期間や承認者側の運用習慣の変化が必要になります。

紙の承認に慣れているほど、電子化後のフローに順応するまで時間がかかる傾向があります。そのため「導入=即時定着」ではなく、一定の移行期間を見込んだスケジュール設計が重要です。

すべてを電子承認化することは難しい

取引先によっては、電子承認や電子文書を使い慣れておらず、契約に使用することに消極的な場合も考えられます。地域に根付いた地元経営型の企業などは、その傾向にあるようです。
「紙の方が安心できる」という考えを相手企業が持っているのであれば、電子承認を強要することはできません。
比較的最近設立された企業でも、電子承認導入が進んでいない場合が珍しくないようです。
電子承認は100%どの企業でも受け入れられるとは限らないため、導入して最初のうちは紙と並行しての運用がトラブル回避に役立ちます。
契約締結などの書類が必要になるシーンでは電子文書の使用の可否について、あらかじめ取引先と確認するとよいでしょう。

導入コストが伴う

電子承認の導入には、それ相応のコストが伴います。電子文書、電子印鑑ソフト、電子印鑑、電子ペン、タブレットなど、必要なものは企業スタイルによって様々ですが、導入する規模によっては決して安くないでしょう。
ただし導入によってペーパーレス化や承認フローの短縮が実現するため、長い目で見れば導入費用以上の効果が期待できます。
自社の現状や、承認制度における従業員や費用の負担などを考慮し、導入の可否を検討してください。

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運用ルールの再設計が必要になる

電子承認を定着させるためには、システム導入だけでは不十分で、承認ルートや権限、期限、差し戻しの条件など、運用ルール全体をあらためて整理することが欠かせません。

紙の運用をそのまま電子化すると、「紙と電子が併用されて混乱する」「承認がどこで止まっているか把握できない」といった不具合が起きやすく、結果として定着に失敗するリスクが高まります。

電子化を成功させるには、現状の課題を洗い出し、運用の見える化や統一ルールの整備を行ったうえで、システムと業務フローを一体で設計することが重要です。

電子承認システムの導入に関するよくある質問

電子承認システムを導入する際によく寄せられる疑問について、ポイントを絞ってわかりやすく回答します。

ExcelやWordで作成した帳票もそのまま使えますか?

多くの電子承認システムは、既存のExcelやWordの帳票をそのまま取り込める機能を備えています。現在使っているフォーマットを活かせるため、導入時の手間を最小限にできます。

無料の電子承認システムはありますか?

無料または低価格の電子承認システムも存在しますが、利用できる機能が限定されていたり、サポート体制が最小限であったりする場合があります。導入後の運用まで考えると、費用だけで判断せず、必要な機能を備えているかどうかを比較し、総合的な費用対効果を検証することが重要です。

外出先・リモート環境でも使えますか?

クラウド型の電子承認システムであれば、インターネット環境があればどこからでもアクセスできます。パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットにも対応しているサービスが増えており、外出先でも申請・承認業務を滞りなく進められます。

電子承認システムの導入ならShachihata Cloudワークフロー!

電子承認は、ワークフローの効率化や従業員の負担軽減など、多くのメリットを生み出します。導入時の初期費用を懸念する企業もありますが、ペーパーレス化やリモートワークの拡大を背景に、多くの企業で採用が進んでいます。ShachihataCloudワークフローなら、直感的に使える操作性と充実した承認機能により、電子承認をスムーズに定着させることができます。

WRITER
田中 空樹
デジタル認証事業部コンテンツストラテジスト
2022年シヤチハタ株式会社入社。 入社1年目でShachihata Cloudの製品サイトリニューアルに携わる。 現在もコンテンツマーケティングなどShachihata Cloudの良さを広めるために奮闘中。
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