Shachihata Cloud DXコラム 社内情報の一元化を目指す!「Shachihata Cloud」×「SmartDrive」連携事例
DX COLUMN

社内情報の一元化を目指す!「Shachihata Cloud」×「SmartDrive」連携事例

「万年スタンプ台」、「Xスタンパー」、「ネーム」など、捺印の分野で数々の画期的なイノベーションを起こしてきたシヤチハタ。2020年にはクラウド型の電子印鑑・決裁サービス「Shachihata Cloud」をリリースし、リモートワーク時代における押印業務のデジタル化にも貢献してきました。

Shachihata Cloudは、他社システムとの連携にも柔軟に対応できるのが強みです。シヤチハタでは、スマートドライブ社のクラウド型車両管理システム「SmaertDrive Fleet」を導入し、Shachihata Cloudと連携させることで営業活動のブラッシュアップや従業員の業務効率化を図っています。

今回はSmartDrive FleetとShachihata Cloudの連携に携わったデジタル認証事業部サービス企画・開発課の島戸さんに、Shachihata Cloudと他社システムとの連携方法や、業務への役立て方についてお伺いしました。

社用車管理と業務負担軽減のため「SmartDrive Fleet」導入

今回導入したSmartDrive Fleetとは、どのようなシステムですか?

SmartDrive Fleetはクラウド型の車両管理システムです。社用車やそれを利用するユーザーを登録することで、車両管理が可能になります。また、SmartDrive Fleet上に社用車の走行情報が蓄積されていきますので、それを利用して営業活動の分析を行ったり、危険運転を感知して運転者へのフィードバックを実施したりといった使い方もできます。

SmartDrive Fleetの導入に至ったきっかけについて教えてください。

きっかけの1つは、社用車の走行情報を分析して、営業活動のブラッシュアップにつなげたいという思いがあったからです。

SmartDrive Fleetでは営業担当者の誰々がいつどこへ訪問して、こんな運転をしている、といった情報が収集できます。その走行情報をShachihata Cloud側にある売上情報と突合させ、営業担当者の動きと売り上げとの関連を分析できれば、営業活動のブラッシュアップが図れます。

もう1つは、社用車の運転前後に行うアルコールチェックの管理をデジタルに移行し、従業員の手間を削減したいと考えたからです。

これまで、アルコールチェックの検査結果は感熱紙で出力しており、従業員はその用紙を総務へ提出する必要がありました。総務担当者にとっても、その用紙と走行情報を照らし合わせてチェックする作業があり、手間と人件費がかかっていたのです。

また、感熱紙を利用したアナログな管理方法をとっていたので、総務への提出漏れや照らし合わせのチェック漏れもしばしば発生していました。こうした課題を解決するために導入したのが、SmartDrive Fleetです。

SmartDriveを導入して、どのような効果が出ましたか?

SmartDrive Fleetを利用することで社用車を使い、誰がいつ、どこへ訪問して、どんなルートで運転をしているかという走行情報が自動で蓄積されるようになりました。蓄積された走行情報から各得意先への訪問回数や滞在時間といったコスト情報が見える化され、得意先ごとの売上情報と突合させることで利益の金額が以前よりも明確になりました。これにより営業担当者の動きと売り上げとの関連を分析することで、営業活動のブラッシュアップが図れ大きなコスト削減につながると感じています。

さらに蓄積した走行情報から、各車両ごとにスピード超過や急ブレーキ・急減速など危険な

運転を加味して車両ごとに運転スコアを表示することができます。運転スコアはランキング形式での表示も可能なため、上位数名を社内で公表することで社内全体の安全運転への意識向上を図ることができました。

またSmartDrive Fleetでは、蓄積した車両情報から紙ではなくPC・スマホを利用してアルコールチェックの検査結果を記録できます。これにより、従業員が総務まで用紙を提出しに行かなくても検査結果を残せるため、提出漏れが減少しました。

アルコールチェックがきちんと実施されているかどうかを走行情報と照らし合わせてチェックする作業も自動化でき、総務担当者の業務負担軽減にもつながっています。

メール連携機能を活用してデータを取り込む

SmartDriveとShachihata Cloudはどのように連携させて活用されているのですか?

SmartDrive Fleetには、走行情報やどのレポートをPDF形式などで作成し、メールで出力する機能があります。このレポートをShachihata Cloudのメール連携機能で取り込み、Shachihata Cloudの掲示板に表示させています。

掲示板にSmartDrive Fleetのカテゴリがあり、その中に事業所ごとのブロックがあり、ここにメールで出力されたレポートが投稿される、というイメージです。レポートの詳細はPDFファイルでメールに添付されていますので、掲示板上でもデータのプレビュー確認とダウンロードができる仕組みにしました。

また、走行情報を活用した営業活動の分析には、弊社で開発中のSFA(営業支援)ツール「Smartec Vision」を使っています。ここにSmartDrive Fleetからのデータを取り込むことで、走行情報と売上情報を掛け合わせた分析ができるようになります。

社用車の情報を分析することで、「Aさんは効率よく営業活動できており、売り上げにつながっている」「Bさんは営業活動頻度の割には売り上げに繋がっていないため、やり方を変えた方がいいのでは」といったことが分かるようになり、営業活動のブラッシュアップにつながっています。

Shachihata Cloudの掲示板機能の活用方法を教えてください。

弊社では、回覧を回すほどではないけれども、共有したい事柄がある時に掲示板を活用しています。従業員が投稿すると、掲示板内で同じグループに所属している人が全員見られるようになり、見た人はコメントやスタンプを付けられる仕組みです。これを活用して、簡単な回覧板のようにして使っています。

Shachihata CloudとSmartDriveとの連携は、SmartDrive導入時点から想定されていたのでしょうか?

はい。車両管理システムの導入を検討する段階から、Shachihata Cloudとの連携を前提として考えていました。SmartDrive Fleetは走行情報などが細かく取得でき、メールでレポートを出力できる点が、Shachihata Cloudとの連携において魅力的でした。

とは言え、SmartDrive Fleetは運用開始から日が浅いこともあって、すべての機能を使いこなせているわけではありません。Shachihata Cloudとの連携についても、今後やっていきたいことはまだまだあります。

SmartDrive Fleetのレポート機能では、走行情報や運転スコア、アルコールチェックの実施状況等だけでなく、各会社で所有する社用車の稼働状況など様々な情報が出力できます。今後はこうした情報もShachihata Cloudと連携することで、運転指導や車両の見直しなどに役立てて行きたいですね。

柔軟に連携できるのが「Shachihata Cloud」の強み

今回の連携に関して、新たに開発された機能はありますか?

SmartDrive Fleetから送られてきたメールを取得して、掲示板に連携させる機能については、新たに開発しました。掲示板自体はもともとあった機能ですが、より使いやすく、様々なシステムと連携ができるように改良を重ねています。

それから、Shachihata Cloudとは別のシステムになりますが、データを取り込んで分析ができる「Smartec Vision」も開発しました。これらの機能を組み合わせることで、Shachihata Cloudは電子決裁だけでなく、データ分析や業務の自動化にも活用できるツールになります。

開発にあたって、心がけたポイントがあれば教えてください。

利用者が確認したい画面にたどり着くまでのボタン押下数や画面遷移が、なるべく少なく済むように心がけています。今回は、Shachiha Cloudログイン時に開かれるポータル内の掲示板にSmartDrive Fleetから連携した情報を表示させることで、利用者が見たい情報へスムーズにアクセスできるようにしました。

Shachihata Cloudと連携しやすいシステムの特徴はありますか?

SmartDrive Fleet以外にも、メールでレポートやデータをアウトプットする機能があるシステムは、世の中にたくさんあると思います。そういったメールでのアウトプットが可能なシステム・ツールであれば、連携しやすいと言えるでしょう。システムの使い方を変えることなく、柔軟に連携できるのがShachihata Cloudの強みの1つです。

今回の「掲示板に表示させる」という方法以外でも、システムの連携はできますか?

Shachihata Cloudと他社システムとの連携方法は「取り込んだメール文面とPDFデータを掲示板に投稿する」以外にもあります。Shachihata Cloudの強みである回覧機能と連携させて、メールで送られてきた内容を自動でワークフローにのせ、回覧することも可能です。

Shachihata Cloud内には、電子帳簿保存法(電帳法)対応の長期保管キャビネット機能もあります。ここにメール連携で届いた文書をそのまま取り込み、長期保管する仕組みも開発中です。2024年からは電子取引書類の電子保存が義務化されますので、この機能の需要も高まっていくのではないかと思います。

Shachihata Cloudと他社システムとの連携に関して、今後の展望をお聞かせください。

自社システムであるSmartDrive Fleetとの連携に関しても、まだまだ活用できていない部分がありますし、さらに連携範囲を拡大させていく予定です。今後はSmartDrive Fleet以外にも、弊社で利用している様々なシステムとの連携を進め、ゆくゆくはShachihata Cloud内で社内の情報の一元化ができたらと考えています。

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