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Shachihata Cloud 導入事例 チューリッヒ保険会社
CASE STUDY

チューリッヒ保険会社

500人~
DocGear3
4営業日余りを要していた承認作業をわずか数時間に短縮するなど、申請承認プロセスのおよそ半分程度の工数削減に成功。

電子印鑑システムを使って申請承認業務の作業負荷を
半減させることに成功。保険商品に関連した募集文書の審査業務を簡素化
『パソコン決裁 DocGear』。

自動車保険や傷害保険、各種企業保険を取り扱うチューリッヒ保険会社。
同社は、スイスに本社を置く世界有数の保険グループ、チューリッヒ・インシュアランス・グループの日本での拠点です。
従業員数はグループ全体で55,000人以上。
世界170カ国以上の個人や法人に、損害保険や生命保険に関連した商品・サービスを包括的に提供しています。
日本では、インターネットなどを通じて自動車保険などを取り扱うダイレクト事業を中心に、提携先の企業のお客様などに個人向け商品を提供するホールセール事業・企業財物保険などの企業保険事業を手掛けています。

そんな同社が顧客向けに募集資材を配布する際やウェブサイトで公開する際は、コンプライアンス部門をはじめとした社内の審査が必要です。
この申請承認フローに欠かせない基盤として『パソコン決裁 DocGear(以下、DocGear)』が活用されています。

今回は、同システム導入の主幹部門であるコンプライアンス部 課長の門馬 さよ子氏とともに、申請部門の代表としてダイレクト事業本部マーケティング部 課長 山田 若登氏、審査部門としてコンプライアンス部 井上 由紀氏にDocGearの使い勝手について伺いました。

導入のきっかけ

煩雑な作業で時間のロスも、全体最適による業務の効率化へ

同社が提供する顧客向けの募集資材やウェブサイトには、契約条件や保険料など保険商品に関する様々な情報が記載されています。
これら「募集文書」は、作成部門が申請を行い、商品管理部門やコンプライアンス部門などが適正な審査にあたることがルール化されています。
既存の改訂文書を含めると、年間1000件を超える募集文書が新たに申請・承認されています。
「この募集文書の申請・承認のシステムやプロセス管理には以前は課題があった」と門馬氏は振り返ります。
「以前のシステムでは申請・承認フローが自動化されておらず、煩雑な作業が必要でした。
申請された文書を特殊なファイル形式に変換する作業や、申請文書の内容を確認した上で最適な承認部門を申請文書ごとに選び人手を介して回付作業を行わなくてはならなかったのです。

このような作業が時間のロスを発生させる上に、承認作業がどこで停滞しているのかが申請者から可視化できず、問い合わせも多発していました。
そこで、私たちが介入せず申請・承認業務が迅速に行なえ、なおかつ誰もがいつでも承認状況を確認できる利便性と業務効率化の観点で新システムの導入を検討したのです。」
と門馬氏は語ります。

外資特有の要件にも柔軟に対応、過去のデータが継承できる強みも

「新たな仕組みを検討する過程で複数の製品が選定候補に挙がりました。
そのなかで注目したのがシヤチハタの提供している『DocGear』でした。
外資系企業である同社は、海外仕様のOS環境を使っているなど、当社固有の要件がいくつかあり、日本語ベースの仕組みとの親和性が制約の一つとなっていました。

また、セキュリティの観点からもシンクライアント(システムの構成の1種)での運用が前提となっており、それに対応できるかどうかが大きなポイントだったのです。
そうした要件にも充分に対応していたのが『DocGear』でした。」(門馬氏)。
「ほかにも、過去の申請文書のデータ移行について以前のシステムで利用していた特殊なファイル形式に対応できる点もポイントでした。
過去の文書も申請時の参考に添付することもあり、蓄積された文書データを活用できる要件で必要だったからです。」(門馬氏)。
さらに、実際に申請や承認を行うユーザーに使いやすいシンプルな機能である点も考慮したと言います。
「こちらの要望に対するシヤチハタの営業さんの提案力も、大きな選定ポイントでした」(門馬氏)。

これらの要件を検討した結果、同社の申請承認フローの基盤として『DocGear』が選ばれました。

導入後の変化

申請承認プロセスのおよそ半分程度の工数削減に成功

実際の運用は、文書を作成した部門から『DocGear』を使って募集文書の申請を行う際に、文書の内容や種類によって事前登録された申請フォームの中から最適なものを選択します。
申請処理を開始すると自動的に申請番号が採番され、申請部門内の上長承認を経て審査部門に募集文書が回付されます。

審査部門は複数人がダブルチェックできるよう合議承認を原則としており、審査部門で承認されなかったものは必要な修正箇所を明記し、申請者へ差し戻されます。
そして、承認されたものは門馬氏がルールに基づいて承認番号を採番し、申請者に承認されたことが通知されます。

「自動採番や手動採番など採番方法を選択できる点が使いやすかったです。」(門馬氏)。
なお、承認番号が採番された募集文書については、外部に公開する際にその承認番号を明記したうえで印刷したり、ホームページに掲載したりするというルールとなっています。
現在は、シンクライアント環境で約100名が『DocGear』を利用しており、OSログインで利用できるシングルサインオンの環境を整備、緊急用のフローも含めて50種類程度の申請フローが用意されています。

「具体的な名前でフローが指定されているので悩むこともありません。」(山田氏)。 また、前回からの改訂文書であれば、募集文書に承認番号が採番された時点で前回のものとまとめて管理できるよう『DocGear』内で履歴管理を行っています。

門真氏が便利な機能として挙げるのは、内容に応じて新たな承認者をフローに加えたい際に例外処理を現場主導で行える点。
「柔軟に承認フローが変更できるのは大変助かっています。
また、長期出張や休暇などの場合は、代理承認機能を使えば承認作業を停滞させることなく運用することが可能です。」と『DocGear』の柔軟性を門馬氏は高く評価しています。
山田氏は、「承認状況が一目で確認でき、どこの審査部門が滞っているかすぐにわかるので直接電話で催促することもできます。
また、以前は進捗状況が変わる度に確認メールなどが数多く流れていましたが、今はDocGearの中で確認できるため、メールの送受信も軽減しています」と業務の簡略化に繋がったことを評価します。
単なる数字の変更だけでも4営業日余りを要していた承認作業が、簡易な承認フローも用意されたことでわずか数時間で承認されることもあると言います。
審査を実施する井上氏は「似たような募集文書が申請されてくると、過去に承認した文書を検索することがあります。
しかし現在は、『DocGear』内で検索すれば簡単に目当ての文書を探すことができ、審査業務自体も作業時間の軽減に繋がっています」と評価しています。

また、シヤチハタの対応については「私たちの要望や当社固有の要件に対し、費用を抑えたソリューションのご提案など、限られた予算と決められた期限内で無事に稼動することができて感謝しています」(門馬氏)。

今後の展望

他業務への展開も視野に

今後について門馬氏は「今は募集文書における申請・承認業務に特化して利用していますが、他の業務にも転用できる汎用性がある」と語ります。
「社内申請の多くは紙で行われており、各申請者が控えのコピーを保管している状況です。
これら申請書を可能な限り電子化すれば、保管文書の削減にも役立つことが期待できます。」と今後の展望を語っていただきました。
取材協力:
チューリッヒ保険会社
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