電子印鑑・電子決裁のことなら

電子文書管理の基盤として、電子印鑑システムを使った申請承認フローを実現。

公開日|2019.08.21
1870年に開設された岡山藩医学館が起源となり、現在は国立大学法人岡山大学の附属大学病院として日本の医療・福祉の発展に貢献し続けている岡山大学病院。そんな同病院では、臨床検査分野における品質マネジメントの国際規格「ISO15189」を取得しており、ISO運用に求められる厳格な文書管理の基盤として、シヤチハタのクラウド版『パソコン決裁 DocGear』を採用されました。

今回は、医療技術職員を統括する医療技術部においてISO15189の運用を担うご担当者様に、システム導入の背景と導入後の変化についてお話を伺いました。
Index

導入のきっかけ

導入後の変化

今後の展望

導入のきっかけ

ISO関連文書の運用負荷軽減につながる仕組みを模索

岡山大学病院は、医科・歯科含めて43の診療科と中央施設を有する特定機能病院です。
基本理念として「高度な医療をやさしく提供し,優れた医療人を育て, 社会・地域の持続的な健康増進に貢献します」を掲げ、中国・四国地方を代表する中核病院として多くの患者に安全でやさしく公正な医療を提供しています。
臓器移植や小児心臓外科・細胞移植など最先端医療分野においては医療機関でもトップクラスの実績を誇るなど、高度先進医療の研究開発にも積極的に取り組んでいます。また、医療および看護の質の高い病院として、患者や職員を惹きつけて離さない“マグネットホスピタル”を目指しています。
そんな同病院では、臨床検査に関する質と能力を向上させるための品質マネジメントシステム「ISO15189」の認定を2007年7月に受けています。その規格に沿って規定書やSOP(標準業務手順書)など文書類の管理と維持を行っています。ISO15189では、規格を維持するために定期的な更新審査となるサーベイランスが求められます。しかし、300種類にも及ぶISO関連文書を紙で管理していた同病院では、サーベイランスのたびに多くの手間と時間が発生していました。

「必要な文書はすべて紙の原本で管理していたため、検査室ごとに必要書類を回覧して確認する必要がありました。回覧に多くの時間がかかるだけでなく、複数の検査室で確認が必要な文書について、現在どこまで承認が進んでいるのかといった進捗状況を把握することが難しい状態でした。」と担当者様は語ります。

文書の改訂や新たな文書作成時には、申請から審査・承認などステップごとに誰が行ったのかの履歴管理が求められます。しかし、押印作業が必要な紙による運用では多くの労力が必要だったと当時を振り返ります。

WordによるISO文書を活用して申請承認フロー構築が可能に

同病院では、サーベイランス時に急増する確認作業の平準化や申請・承認フローの履歴管理・ISO文書の管理負担軽減など、様々な課題を解決するべく、新たな仕組みづくりを検討していました。

「私自身がISOの技術審査員をしている関係で、文書管理システムを利用してISO文書の効率的な管理を行っている他院の例を知る機会があり、当院でも利用できるのではないかと考えました。しかし、年間100万円前後のコストが発生するなど、導入するには敷居が高いと感じていました。」と言います。

そんな中で出会ったのが、シヤチハタが提供するクラウド版『パソコン決裁 DocGear』(以下、DocGear)でした。月額12,000円から利用できるクラウドサービスでありながら、操作性にも優れている点が特徴です。

「最小限のコストでISO文書が効率的に管理できる仕組みとしてクラウド利用を検討しました。クラウド版の『DocGear』であれば、自分たちで簡単にフローが設定できるだけでなく、Wordで作られたISO文書がそのまま申請できます。使い勝手の高さは我々が求めているものでした。」と担当者様は評価しています。

そして、インターネットがあれば自宅からでも規定書などが確認でき、これまでにはない柔軟な働き方も可能だと判断。また電子印鑑による押印や文書閲覧のログ管理も可能となるなど、ISO要件に合致した承認フローがそのままシステムで具現化できる点を高く評価しています。

電子キャビネット内でISO文書が一元管理できる点も評価し、ISO文書を管理するための強力な基盤として『DocGear』が採用されることになりました。

導入後の変化

自身でのフロー作成も容易、高度なISO文書の一元管理を実現

現在は、血液学的検査をはじめ、生化学的検査や免疫学的検査・微生物学的検査など、それぞれの検査室に勤務する約60名の医療技術職員が『DocGear』を利用しています。規定書や品質マニュアル・SOPなど、ISO規格で管理が求められる各種文書が『DocGear』内で一元管理されているのです。 電子キャビネット内は検査室共通や検査室専用・廃止文書用などでフォルダが作成されており、版管理も各フォルダ内で実施されています。新たな文書が作成された際は、文書作成者が申請者となり、審査者や承認者・回覧者・文書管理者を決め、承認フローをその都度設定する運用です。

導入時の操作性について、担当者様は
「シヤチハタから一度簡単な説明を受けただけで、その後は自分一人で承認フローを構築できました。事前に使い勝手を確認できた点は、クラウド版ならではの大きなメリットです。」と振り返ります。
回覧メンバーはグループ単位で設定可能なうえ、申請者自身が容易にフローを組める仕組みは、現場からも「使いやすい」と好評です。また、承認や回覧の依頼はメール通知だけでなく、各メンバーのPC画面にポップアップで表示させることも可能。こうした機能により、回覧の停滞を防いでいます。

導入効果については、「以前は回覧だけで1週間以上を要することもありましたが、現在は1〜2日程度で完了しています。進捗の可視化によって、未確認の方へ直接依頼できるようになった効果も非常に大きいです。」と、大幅な業務効率化を実感されています。
また、改訂漏れや回覧文書の紛失も一掃され、大幅な省力化にも寄与しています。SOP(標準作業手順書)など、一部で紙による確認の運用は残っているものの、「電子化の推進によって、9割以上の紙を削減できている実感があります。」と担当者様は語ります。 現在、活用の幅はISO文書の管理基盤に留まらず、出張報告書の承認フローなど、新たな用途へも拡大しています。

「以前は作成者と上長の間だけで完結していた情報が、今ではメンバー間でも共有・閲覧できるようになりました。単なる承認ツールを超え、情報共有の基盤として活用の広がりを見せています。」と、その導入効果を高く評価されています。

今後の展望

ISOに関連した記録類や業務文書を一元管理する基盤として拡張

今後の展望について担当者様は
「現在はISOの維持管理に必要な文書が中心ですが、今後は会議の議事録をはじめ、インシデント発生時の是正・予防処置報告書など、ISOに関連するあらゆる記録類の保管にも『DocGear』を活用していきたいと考えています。フォルダ構成も容易に変更できるため、承認フローを経た上で管理すべき情報の幅を、柔軟に広げていけるはずです。将来的には、ISO関連以外の文書管理基盤としての活用も検討したいですね。」
と意欲的に語ります。

2016年度の診療報酬改定では、ISO認定の検査室を評価する「国際標準検査管理加算」が加わる予定(※)になっており、ISO取得を目指す医療機関も増加傾向にあります。 負担の大きいISO文書の一元管理および申請承認フローの強力な基盤として『DocGear』の活用領域は、さらに広がりはじめています。
※2016年3月時点の情報に基づき執筆されています。

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