電子印鑑・電子決裁のことなら

新社屋移転を機に「紙とハンコ文化」から脱却。Shachihata Cloudで業務効率化を実現。

公開日|2025.11.13
近畿設備株式会社は、メンテナンスや工事を通じて関西国際空港や水門施設、ポンプ施設といった大規模な公共インフラを支える建設会社です。新社屋への移転に伴い、オフィスが3つのフロアに分かれることを見据え、物理的な距離による業務の非効率化を防ぐため、社内のIT化を決断されました。長年根付いていた「紙とハンコ」の文化を変えるべく、誰でも直感的に使うことができるShachihata Cloudを導入。承認業務にかかる時間を短縮し、紙を中心とした業務の見直しでコスト削減を実現しました。さらに、スケジューラといったグループウェア機能を活用することで社内の情報共有を円滑にし、業務全体の効率化につなげました。 今回は、この社内改革を最前線で主導されたご担当者様に、導入前の課題から導入後の効果までお話を伺いました。
Index

導入の背景と紙業務が中心だった頃の課題

導入の決め手は「誰でも使える簡単さ」と「コストパフォーマンス」

導入からシステム浸透までの苦労

担当者不在でも承認作業が最短1日に、紙の削減も実現

導入成功のポイントは「社内への浸透」

導入の背景と紙業務が中心だった頃の課題

近畿設備株式会社様の事業概要とご担当業務についてお聞かせください。

当社は建設業を営んでおり、主に関西国際空港や、地震の際に浸水を防ぐ水門施設、ポンプ施設といった公共施設のインフラ環境に関するメンテナンスや工事を手掛けております。私自身は営業部長を務めておりますが、比較的小規模な会社ですので、人事や総務部門の業務も兼務しています。

Shachihata Cloudを導入される以前、業務を進める上でどのような課題や不便さを感じていましたか。

もともと社屋はワンフロアでしたが、5月に新社屋へ移転した際に、オフィスが3つのフロアに分かれることになりました。この物理的な変化をきっかけに、業務を電子化できる方法はないかと検討を始めました。 明確な課題が先にあったというよりは、「フロアが分かれるからシステム化しなければ」という状況からスタートしました。
また、建設業界は比較的若い社員が少なく、システムの操作に戸惑う社員も多いことから、IT化を進める上では、誰でも直感的に使えるような簡単なシステムであることが必須条件でした。この条件を基準に、複数のシステムの比較・検討を開始しました。

当時の業務フローや社内でのやり取りは、どのような状況だったのでしょうか?

当時は稟議書やISOに関する書類など、あらゆる書類を紙で回覧していました。そのため、担当者が休暇中であったり、長期で現場に出ていたりすると、その時点で回覧が完全に止まってしまっていました。承認をもらうにも、各自がデスクにいるタイミングでなければならず、時間のロスが発生していたと感じます。書類が止まっている担当者に対して別の社員が確認を促したり、代理で承認したりしていました。 そうした紙でのやり取りは、書類の管理や保存の面でも大きな負担でした。特に官公庁との取引では紙ベースでのやりとりを求められることも多く、それに伴って紙の書類を保管せざるを得ない状況があり、いつの間にか書類が溜まっていくという課題がありました。
過去の書類を確認したい時には膨大なファイルの中から探し出す手間がかかり、情報の「見える化」ができていませんでした。他部署の情報を確認する場合もわざわざ足を運ぶ必要があり、データ化されていれば各自のパソコンや携帯ですぐに確認できるのに、と不便さを感じていました。

当時、社内ではシステム導入に関してどのような意見が上がっていましたか。

若手の社員からはシステム化を進めるべきだという意見がありましたが、一部の社員からは紙が良いという声も聞かれ、意見は二極化していました。特に、会社の上層部が紙媒体での業務に慣れ親しんでいたため、なかなか電子化が進まなかったという背景があります。

導入の決め手は「誰でも使える簡単さ」と「コストパフォーマンス」

複数の製品と比較検討されたそうですが、Shachihata Cloudを選ばれた決め手は何だったのでしょうか。

当社ではハンコを押す文化が根付いていました。ハンコに慣れている社員が多い中でIT化を進めるのであれば、捺印の感覚を残しつつオンラインで承認・回覧ができるShachihata Cloudは適していると考えました。また、費用面でも他社のシステムの約半分に抑えられ、とても魅力的でした。当社では、視覚的に分かりやすく、簡単な操作で使えるシステムでなければ全社員への浸透は難しいと考えていました。他社のシステムは機能が多く操作が複雑で、特にベテラン社員にとっては扱いづらいと感じました。 その点、Shachihata Cloudのシンプルで分かりやすい“とっつきやすさ”が、導入の決め手となりました。
Shachihata Cloudでの捺印の様子
※近畿設備株式会社のものではありません。

導入からシステム浸透までの苦労

導入を進める上で、特に苦労された点はありましたか。

システムを社内に浸透させることには、大変苦労しました。導入当初は「見ていない」「見るのを忘れていた」ということが頻繁に起こりましたし、操作に慣れていない社員からは「どうやって見たらいいのか分からない」と戸惑う声も多くありました。説明会を開いたり、操作方法をまとめた取扱説明書を作成して配布したりはしたのですが、それでも浸透させるのは簡単ではありませんでした。社員によってITスキルに差があり、システムの操作に慣れている人もいれば、慣れていない人もいます。そのため、個別に質問があれば、その都度回答していました。簡単なShachihata Cloudでも、運用開始から5か月ほどで、ようやく全社員に浸透してきたという状況です。これ以上複雑なシステムだったら浸透させるだけでも、もっと時間や労力がかかったと思います。

IT化やDX化を進めるにあたって、社内には専門の担当部署やプロジェクトチームのような体制はありますか?

専門の部署は設けていませんが、各部署にITに詳しい社員がいて、彼らが自発的にさまざまな提案をしてくれています。その提案を私が取りまとめ、全社に展開していく形で進めています。

導入当初、社員の方から抵抗感や戸惑いの声はありましたか。

やはり、上の立場の方ほど抵抗感を持っていたように思います。長年、紙の書類でのやり取りに慣れていたこともあり、システム化に苦手意識があったため、紙中心のやり方を変えるには時間がかかりました。最終的には、これからの時代やらざるを得ないという状況を説明し、説得しました。

担当者不在でも承認作業が最短1日に、紙の削減も実現

現在、どのような業務でShachihata Cloudを利用されていますか。

主に回覧、稟議書、そして伝票承認の3つで利用しています。 その他、一部の社員は大容量のファイルをパスワード付きで送信できる機能や、スケジュール管理や会議室の予約機能も活用しています。

特にどういった場面で「導入してよかった」と感じますか。

まず、紙の書類を持ち運ぶ必要がなくなった点が大きいです。スマートフォンで確認できる機能が非常に便利で、「今すぐ決裁が必要」という時にもその場で対応できます。社外からでも承認できるようになったことで、承認スピードは格段に向上しました。担当者が2~3日不在でも、業務が滞ることなく進むようになりました。

グループウェア機能の活用についてはいかがでしょうか。

特にスケジューラが使いやすいと感じています。以前は各自でスケジュールを管理していましたが、今は誰がいつ何をしているのかが一目で分かるようになり、予定も立てやすくなったと感じています。会議室は来客や社内会議で頻繁に利用されますが、スケジュール機能で予約管理をすることでダブルブッキングを防げています。また、会議などの参加者全員をスケジュールに登録しておくと、それぞれに通知が届くので、情報共有もスムーズになりました。
Shachihata Cloudスケジューラのイメージ
※近畿設備株式会社のものではありません。

新社屋への移転でフロアが分かれたことによる懸念は、どのように解消されましたか。

書類を持ってフロア間を移動する時間がなくなりました。また、過去の書類を探したい時も、データ化されているため自席のパソコンですぐに確認できるようになったのは大きなメリットです。

導入後の効果について、業務時間の削減は実感されていますか。

実感しています。書類の作成から回覧にかかる時間をトータルで考えると、半日分くらいの時間は削減できているのではないでしょうか。また、担当者が3日間不在で承認が滞っていたケースが、今では最短1日で完了するようになりました。

コスト面での効果は実感されていますか?

人件費という観点では、労働時間が短縮された分のコスト削減効果が出ていると感じています。また、紙での業務の2割程度は電子に置き換わったことで、紙代も削減できています。例えばA4用紙だけでも月に2束程度削減できていると思います。

導入成功のポイントは「社内への浸透」

導入前に想定していた効果と、実際に導入してみて感じた効果にギャップはありましたか。

想定していた以上に、使いこなせば活用できる場面が多いと感じています。これ以上使いやすいシステムは見たことがないくらい、非常に使いやすい。視覚的に分かりやすく、操作が単純であるため、必要な機能に絞られていることが使いやすさにつながっています。

今後、Shachihata Cloudをどのように活用していきたいですか。

まずは、全社員が基本的な機能を使いこなせるようになることを目指します。その上で、現在提供されている機能を最大限に活用したいです。名刺管理についても、現在は一部の社員しか行っていませんが、今後は全社に浸透させていきたいです。

最後に、同じように課題を抱えている企業や、導入を検討している方々へのメッセージをお願いします。

IT化を難しく考えず、「まず、やってみる」こと。Shachihata Cloudは、その最初の一歩に最適なシステムだと思います。特に中小企業では業務が属人化しがちですが、これからの時代、情報共有の仕組みは不可欠です。そして、導入を成功させるには、いかに社内に浸透させるかが最も重要なポイントだと思います。建設業では年齢層の幅が広く、ITに対する慣れの差も大きい。そのギャップをどう埋めるかが、IT化を進める上で最大の課題だと感じています。

シヤチハタクラウドの
新着導入事例

Shachihata Cloudが
気になる方はこちら
直接、ご提案を聞きたい方 お問い合わせをする
事例が多数掲載 事例集をダウンロードする
お問い合わせ 資料請求