電子印鑑・電子決裁のことなら
Shachihata Cloud 導入事例 大日本印刷株式会社
イメージングコミュニケーション事業部
CASE STUDY

大日本印刷株式会社
イメージングコミュニケーション事業部

情報サービス業
500人~
社内回覧・決裁の タイムロス解消
コロナ禍を機に、ハンコ文化を残しながら業務効率化を実現する手段としてShachihata Cloud を選択

コロナ禍を機に、ハンコ文化を残しながら業務効率化を実現する手段としてShachihata Cloudを選択

大日本印刷株式会社(DNP)のイメージングコミュニケーション事業部は、印刷技術で培ったコンバーティング技術を活用した昇華型熱転写記録材分野において、グローバルでトップクラスのシェアを獲得しています。
同事業部では2024年3月にShachihata Cloudを導入し、主に事業部内の決裁や発注書など外部への提出書類向けなどに一部活用することで、大幅な業務効率化を実現しました。
導入の決め手になった理由と実際の運用状況について、決裁者である常務執行役員の村上和郎様、導入担当部署である情報セキュリティ推進室室⾧の大津晃司様と、セキュリティ推進室1グループの武井一博様に伺いました。

実物の押印に近く、なりすましが出来ないシステムを検討

―Shachihata Cloud を導入される前は、どのような課題を抱えていましたか。

武井様
元々ワークフローの仕組みは社内で導入されていましたが、画面上で見れば捺印済で承認されていても、ファイルやプリントがシステムから持ち出された場合、捺印の表示がなくなってしまう点が以前から危惧されていました。
そんな中、コロナ禍になって在宅ワークが増え、捺印をするためにわざわざ出社しなければいけないという問題が起きたため、本格的に課題を解決する必要性が高まりました。
また、上位職者の予定把握や、捺印文書秘匿のために封筒に入れるといった回覧付帯作業の負担も、コロナ禍で顕著になりました。

村上様
私はコロナの時期以前から海外も含めて出張することが多く、その間、社内の未決箱に書類がどんどん溜まっている状況が結構ありました。
出張から帰ってきて溢れた書類を捌くのは正直なところ精神的な負荷が大きかったです。
左:情報セキュリティ推進室室⾧ 大津 晃司様
中:常務執行役員 村上 和郎様
右:セキュリティ推進室1グループ 武井 一博様

―そうした負担はShachihata Cloudの導入でどれぐらい減りましたか。

村上様
実際の捺印が必要なくなり、どこにいても書類の確認ができるようになったことで、負担が大きく軽減されました。Shachihata Cloudを使うことでタイムリーには処理ができるようになりましたし、オフィスを見渡しても、紙の量が圧倒的に減りましたね。

武井様
紙の書類は必要な印鑑が日付印だったりすると、毎回捺印の度に日付合わせをする手間もあり、ものすごく労力が掛かってしまいます。何日か日付印を使っていないと、いざ捺印しようと思った際には日付の確認のために捨紙にハンコを押して確認するなど、大変な手間が掛かっていました。
Shachihata Cloudでは、メールが届いて、捺印要求が来て、リンクをクリックして文書確認して、押印するのが一連の動作となりますが、一部サンプリングして実測した結果、紙の文書を回していた時と比較して69.1%の業務負担削減となりました。
常務執行役員 村上 和郎様

―他のツールではなく、Shachihata Cloudを選んだ理由についてはいかがでしょうか。

大津様
印鑑を廃止して、違うもので代替できるかどうかも検討しました。われわれは情報セキュリティに関する業務を行う部署で、例えば本社部門に点検などの記録を書類で提出する際にずっと印鑑を押していたので、これを手書きのサインに変えたり、電子帳票のワークフローで回したりできないかとも考えました。ワークフローで中身を見ずに承認となっても意味がないため、内容を確認している証明として捺印するのが最も確実なアクションだという結論に至りました。

捺印を継続するにあたってPDFを使うことも検討しましたが、偽装が可能だったり確実に本人が押したか分からなかったりするといった欠点があるため、採用は見送られました。そこで、実物の印鑑を押す形に近いインターフェースを持ち、かつ、なりすましができないツールを調べたところ、Shachihata Cloudが1番フィットしました。リーズナブルな料金で利用できる点も村上常務執行役員のご了承をいただくポイントとしては大きかったです。

武井様
正直に言えば、既存のワークフローとどうやって棲み分けるかという意見が管理側から出て、いったんは諦めかけました。しかし、大津のプッシュもあり、一度は頓挫した話がまた前向きに進んだという経緯があります。
情報セキュリティ推進室室⾧ 大津 晃司様

部署での利用を段階的に増やし100%に近い形に

―既存のワークフローシステムとの棲み分けはどのように行っているのでしょうか。

武井様
ワークフローの画面内で進捗して画面内で確認できる書類は問題ないのですが、そこから持ち出して誰かに提出しなければならない書類など、主に既存のワークフローでは対応が難しい書類向けにShachihata Cloudを使用しています。
セキュリティ推進室1グループ 武井 一博様

―導入に際して苦労した部分はありますか。

武井様
われわれとしては早く導入したいと考えていましたが、セキュリティチェックに関する社内での検討に時間がかかってしまいました。特に仕組みや使い方に関しては、大きな障壁はなくスムーズに導入できたと思います。

―Shachihata Cloudで実際に捺印している帳票はどのようなものになりますか。

武井様
全ての文書を見ているわけではないですが、私どもの部署では本社に提出する報告書類や点検の記録、外部向けの発注書などの捺印に使っています。現在、イメージングコミュニケーション事業部でShachihata Cloudを使用しています。他の部署ではISOに関する文書や点検など記録系の文書への捺印に使うケースが多いですね。

―発注書以外でも、外部に提出する書類にShachihata Cloudを使っていく可能性はあるのでしょうか。

武井様
情報セキュリティ部門の文書に関しては、段階的に利用を増やして、100%に近い形で推進していきたいと考えていますが、他の部署に関しては基本的にそれぞれの判断に任せています。

社内利用者の8 割以上が業務効率向上を実感

―Shachihata Cloudの導入で劇的に変化したことはありますか。

武井様
やはり回覧の負荷が圧倒的に減ったのと、リードタイムも非常に短くなりました。1つの文書に何人が押したかといったデータはないものの、38文書中の24文書が即日に捺印完了していました。紙の場合はそこまでできていた実感はないので、電子印鑑のスピードを感じています。

社内アンケートの結果、電子印鑑システムの利用により、承認プロセスの所要時間が短縮されたかという質問に対して「とても短縮された」「短縮された」との回答が83.8%、文書回覧の手間や負担(社内便封筒の封緘・投函など)が軽減されたかという質問に対して、「とても軽減した」「軽減した」との回答が88.2%、上⾧もしくは承認者の都合確認や在席状況確認などの手間が減少したかという質問に対して、「とても減少した」「減少した」との回答が82.4%と、ポジティブな反応が多数を占めています。
村上常務執行役員にもこの結果を報告し、高い評価をいただきました。
※2024 年 DNP 調べ n=90(事業部内導入評価参加希望者)
村上様
隠れたメリットを挙げるなら、特にコロナ禍で減っていた書類の提出プロセスにおけるコミュニケーションが生まれたという点もあります。私が不在の時は、書類が未決箱にバサッと置かれるだけだったのですが、Shachihata Cloudで申請が入ると同時にメールで通知が来ますし、承認を忘れていると部下からメッセージが届くこともあります。そうした流れの中で、良いコミュニケーションが取れるようになったと思います。

―今後の展望について教えてください。

村上様
今後は、私たちイメージングコミュニケーション事業部の配下にある販売子会社と製造会社にもShachihata Cloudの導入を段階的に広めていき、さらなる業務効率化を図っていきたいと考えています。デジタル化が進む中で、従来の文化を尊重しつつ、柔軟に対応していくことが求められています。Shachihata Cloudは、その一助となると確信しています。
取材協力:
大日本印刷株式会社
イメージングコミュニケーション事業部
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